観るのがかなりしんどい映画だった。実話をベースにしていることもあって、本当に胸が痛くなるシーンばかりで辛かった。
杏は幼い頃から実の母親から虐待を受けて、薬物を売ったり、売春をして稼ぐように言われて育ったのに、突然面倒を見ろと押し付けられた他人の子どもである隼人のことを大切に育てられる優しさを持っているんだよな。生きる希望とも思える存在だったのにそれも奪われて。こんな日々なら母親を殺すか死ぬかの二択しかないよなと思えるような、本当に救いようのない人生で、ずっと胸が苦しくなる作品だった。
しかし、河合優実さんは相変わらず素晴らしい役者さんだなと再確認。この作品でアカデミー賞主演女優賞を受賞したのも納得がいく。ただただ辛い映画だったけど、これは映画館で観たかったなと思った。