カツムラ

無名のカツムラのネタバレレビュー・内容・結末

無名(2023年製作の映画)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

中国映画に詳しい知り合いに連れられて視聴。
めっちゃカッコよかった!!
トニーレオン&ワンイーボー2大スター共演のスパイノワール(パンフより)


・1940年代の中国共産党と国民党のスパイの話。ただ、正直前半のストーリーは中国の政治的背景を知らないと理解できない部分が多く、全〜然分かんなかった(後で解説してもらった)。雰囲気と画面のトーンとかを楽しんでた。後半は割と分かりやすいが。


・ワン・イーボーカッコええ…
色気もあるし、タッパもあるし、アクションもやるし最強じゃん…
一緒に行った知り合い曰く、今のタイミングで映画館に来るのはワン・イーボーファンが多いのではとのこと。
確かにめちゃくちゃカッコいいし、見せ場シーン多かった。
オーバーサイズのスーツ姿がキマってる!!
血まみれでタバコを吸うシーンとか、雨の中で拳銃持って乗り込むシーンとか、メタメタにイカす。肘打ち連発してたな。
若い頃の及川光博さんっぽさもある。

・トニーレオンカッコいいな…

・女性キャストのシーンも幻想的すぎる。すごい。

・トニーVSワンのアクションシーン、スタントじゃないの!??すげえな!!!(中国映画だとそれがスタンダードらしい)。確かに、マトリックスもアクションシーンに中国の演技指導の先生招いて、本人にカンフーやらせてたりしてたな。

・パンフによると監督はノーラン作品に影響を受けてるらしく、時系列シャッフルとか、引きの街の絵とか、映像の感じとかはめっちゃそれみを感じた。
あと、全体的に黒が強かったり、重苦しい世界観とかオレンジ〜セピアっぽい光とかは、紀里谷監督のトーンというか、「キャシャーン」のカラコレの元ネタ?みたいな感じがした(中国映画独特の色味?)。

・広州が空爆された時のめちゃくちゃ黒煙が上がってるところとか、巨大なタンクにデカデカと漢字が書いてあるとことか、めちゃくちゃすき。


・難を言うと…日本人キャストの滑舌が悪くて、正直セリフが分からないとこがいくつかあった(字幕欲しい…)。まあ、中国資本で日本は悪役として描かれるから仕方ないのか…?とは思ったが…明らかに噛んでるとこもあったしなあ…

・あと、捕まった後、日本軍のあいつがワンにペラペラ舐めた話をするシーンは、今まで本格的だったのに分かりやすく日本兵へのヘイトを溜め→ぶっ殺す、をやってるのが、なんか急にチープになったと感じた。

・こういう「中国への目配せ」って、中国は政府からお金を引っ張らないと大規模映画を作れないから、よくあることらしい。なるほどな〜〜
結局、ほとんどの登場人物が共産党側のスパイだったし。


でも、かなり大満足!!!
知り合い曰く「新しい風を感じた」とのことで、中国映画の中ではかなり分かりやすく親切に作られてるらしい。
昔の映画だと、各キャラが最終どうなったかボカされてることも多いらしいが、この映画はちゃんと描かれてるとか。
オススメです。
カツムラ

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