2023年 フランス🇫🇷
芸術文化勲章まで受賞したフランスでは有名作家ガブリエル・マツネフと14歳で性的関係を持っていた女性ヴァネッサ・スプリンゴラによる”告発本”ともいえる著書『同意』の映画化
初老ともいえるオッサンが言葉巧みに未成年者をたぶらかし”同意”を得て性行為に及ぶ姿は、リアル「悪魔の囁き」にしか思えなかった
文学者だから難しい言葉とロマンチックな言葉を並べて、自分のことを「作家として」崇拝している少女を文字通り食い物にする
どこからどう見ても犯罪行為にしか思えないのに…
実際ガブリエル・マツネフ氏が「未成年者へのレイプ罪」の疑いで捜査対象となったのは『同意』が刊行された後、2020年のこと
それまでこのオッサンは堂々と小児性愛者であることを公言していて自身の体験談(未成年との性交渉)を赤裸々に書いた著書があり、またテレビのインタビューでも得意満面にそのことを語っている映像も残されている
フランスは自由・平等・博愛の旗のもと、性に対してオープンな関係であるのは知られていて、また多くの映画の中に必要以上のエロティックシーンが「アート(芸術)」の名目でブッこまれているが、そこに「搾取はなかった」と断言できるだろうか
そんな本作も幼く見える主人公の女性と初老のセックスシーンが何度も映し出され、果たして著書の意向と合致しているのか悩ましいところではある
しかし本国フランスではかなり話題になったそうなので、#Metoo運動にイマイチだった彼らの最初の一歩なのかもしれない