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恐解釈 桃太郎の消費者のレビュー・感想・評価

恐解釈 桃太郎(2023年製作の映画)
1.7
・ジャンル
オカルトホラー/コメディ/スラッシャー/昔話/パロディ

・あらすじ
長年の貯金をはたいて念願の新居へと越して来たユキオとヨウコの夫妻
その家は広々としていて快適その物
ユキオの唯一の気掛かりはそこに家を出た娘モモがいない事だけだった
感慨に耽り晩酌を楽しんだ後、自然と眠りに就く夫妻…
しかし目覚めた時、家からはあらゆる物が消えていた
その後、2人は火災で既に死んでいた事が判明
やがて新たな住人として純朴な青年キジマが入居してくるとヨウコは愛着が湧き我が子の様に見守る様に…
ある晩、彼が連れ込んだ女性に働いた凶行を目にするまでは…
一方その頃、魔法少女の娘モモは占い師として女性客を見ていた
その女性が今夜会うという男性の写真を目にしたモモは不穏な物を感じ止めるが彼女は聞かない
やむなく相棒のメリーさんに彼女を尾けさせると予感は的中
女性は殺されたがメリーさんを介しモモは死んだ両親と再会を果たす
モモは母を助ける為、キジマを追い出す事を決意
それはモモとキジマに隠された因縁の為でもあった
キジマとの対決に備え、モモは新たにこっくりさんとお菊さんを仲間に加え接触を試みるのだが…

・感想
有名な日本昔話をスラッシャー解釈で実写化した「恐解釈」シリーズの2作目で1作目と同じく昨年の話題作

「花咲か爺さん」は安っぽいB級作品ながらも端々に努力が見て取れたし何よりラストの人肉桜が最高だった
しかし今作は最後まで一貫してつまらなかったというのが正直な感想

原因としては何を血迷ったのか全編コメディ色強めの作風にした上にそれがことごとくスベっていたのが大きい
敢えて端々に挿入された現代要素も取ってつけた感じであざといし前作以上にゴア描写は僅かで弱め
「花咲か爺さん」で予算を使い果たしたんか?と疑いたくなる出来だった
プロット自体はそこまで悪くないからもっと真剣に工夫を凝らせばちゃんと面白く出来ただろうになぁ…

簡単に世界観を言い表すならタブー描写もゴア描写も不謹慎さも笑いもゴッソリ取り除いた阪元裕吾監督の初期作品みたいな感じとでも言ったところ
それだけでも大分酷いんだけど何より「は?」となったのがオチ
何でこの出来でちゃんと完結させないの…?
もしかして続編でも作るつもりなんか…?

良かったのはコックリさんが基本、手のみの姿だったり女性の遺体に憑依する場面とお菊さんのビジュアルくらい(とはいっても後者はメイクが大分安っぽいけど…w)
既存の話を題材にしながら他の物と組み合わせてしまう、という点では「リゾートバイト」とも被るけど本作と比べるとあれが大分マシに思えるレベル

唯一の救いは尺が割と短めだった事
これで90分とかだったらマジで観てられなかったと思う…w
モモ役の子はそこそこ可愛かったけどそれだけじゃね…
現状U-NEXTのみでレンタル配信されているけど金をドブに捨てたくなければ観なくて良いと思う…w
無理だろうけど阪元裕吾監督がリメイクしたらもっと素材を活かせただろうな…
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