ノットステア

父としてのノットステアのレビュー・感想・評価

父として(2023年製作の映画)
4.0
○NETFLIX紹介文
トランスジェンダーの子を持つ5人の父親が、魚釣りを通し てマシュー・シェパードの父と交流。背景は違えど同じ現実 を共有する彼らが、我が子への愛、希望、不安を語り合う短 編ドキュメンタリー。



○感想
今作で焦点を当てるのは当事者の父親。そこにオリジナリティがあった。オリジナリティさえあれば良いとか言うと違うかもしれないけど、いろんな立場での悩みを表現するというのは大切なことだと思う。
専門家を頼ってもその専門家が間違ってることだってある。それで悩むのは本人だけではない。家族だって悩む。
父親という点では同じでも状況はそれぞれ異なる。妻を亡くして子どもたちを(一人で)育てている人。息子には兄弟がいる。子どもたちへの影響だって考える。その父親は失敗してはいけないと思うと言う。スーパーヒーローになる努力をする。でも人は孤立して生きることはできないと言う。このドキュメンタリーで出会った人たちが自分を救ったと言う。
分かち合うことは大切だと考えさせられた作品でもあった。



○印象的な言葉
息子は黒人です。トランスジェンダーでアメリカに住んでいます。考えずにはいられません。この国はトランスジェンダーにとって安全ではないからです。

子どもではなく私の問題でした。自分の子を避けていたのです。

私たちにとってはどちらでも関係ありません。ストレートでもゲイでも息子なんです。

私たちの存在を人々に示して隠れないし恐れません。正面から立ち向かいます。子供に安全な社会を作るのです。