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陰陽師0のsのネタバレレビュー・内容・結末

陰陽師0(2024年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

現実に日常的に蔓延る愚かさや欲深さと
意識の中にある幻想的な世界の境目は
一体どこなのだろうかと
ラストの博雅と同じ疑問を持ちました

今作は晴明が夢からはっと目が覚めるシーンから始まりますが、どうも山﨑賢人さんの主演作品は山﨑賢人の眼のドアップを好まれるよなと 美しいだけでなく何か強烈に惹かれるものがあるのでしょうか
今回は久々に淡々とした性格の役でしたが、予告でも使われていた「お前ら許さない」や「内緒ですけどね」「あなたがたとは違うので」といった軽蔑が含まれる冷たい台詞が酷くよく似合っていましたし、スクリーン越しにとても刺さりました

博雅に呼ばれたのを察して(気づいて?)
縄を解いてから馬に乗るまでの
流れるように舞うかの如く学生達の手からするりと抜けていくしなやかさは今まで見てきた山﨑賢人さんのアクションとは全然違っていて、フィギュアスケートのような動きだな、と
結局のところ本人の意思関係なく努力は生まれ持った才能に勝てないあたりはハリーポッターみを感じましたが北村一輝さんも仰っていたので些か間違いでもないのでしょうか

そんな晴明に対して源博雅
想像以上の可愛らしさで見てる間口角が上がりっぱなしでした
個人的には一番可愛い人でした
役人の威厳や強かさはどこへやら
誤って晴明の袴を掴んで蹴飛ばされたあたりからおや?とは思いましたが
ピュアで、素直で、パニックになりながらも冷静さは残したままで
微子女王に対して、また彼女も同様に
あの桜が咲き誇ったシーンはお互いの気持ちそのままなのかなあ、とも
帝に対してぷんすか怒ってしまったり
笛に対しての愛情だったり
絶対飲まないといいながら飲んでしまったり
無駄なくさらさらと走る晴明に反し袖をパタパタさせながら走る博雅はひよこみたいで見ていて飽きない可愛さでした

相棒というのは、何も背中合わせで対等でお互いの能力値が同じくらいで、というものばかりではなく、こういう感じであっても成り立つものなのかと思うと同時にこれからがとても楽しみな2人でした

最後、晴明にかっこいいと言われた博雅のシーンが凄く好きなので、もっと2人の関係性を見続けていたいです
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