ロッセリーニは『無防備都市』とか大好きでイタリア・ネオリアリズモの映画を期待していったが肩透かしだったような。フランチェスコをよく知らないのもあるのかもしれない。日本だと親鸞聖人とか弘法大師空海ぐらいの有名人の映画で、挿話とかイタリア人なら誰でも知っているのをネオリアリズモ的に描いたのだろうか?
フランチェスコがどうも好きになれないというか、脇役のジネプロが凄かった。ここはフェリーニの脚本なんだろうか?領主に虐められるのだがサーカス的でサンチョ・パンサ的人物。人間縄跳びや、馬で引きずられるシーンのアクロバティックな演出に惹かれた。ほとんど寝ていたのだけど、そこのシーンは強烈に印象に残っている。
フランチェスコはドン・キホーテ的な真っ直ぐな性格でジネプロはお調子者という感じの映画だった。