yadokariさんの映画レビュー・感想・評価

yadokari

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紙の月(2014年製作の映画)

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前半は宮沢りえがヒロインだったからどうにか見続けられたような。それもパッとしない貧相な派遣主婦が若いツバメとの欲望の為に横領する。これ男だったら腹立つだけだ。池松壮亮もそれほどイケメンというほどでもな>>続きを読む

TOVE/トーベ(2020年製作の映画)

3.6

「ムーミン」の話題があったので気になって観た。トーベ自身はフィンランドでもジェンダー的な人で孤独の中で「ムーミン」を描いたというような話。芸術家の父に認められずに芸術的な絵だけでは食べていけないので新>>続きを読む

HAPPYEND(2024年製作の映画)

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在日の高校生の母が経営する中華屋に「非国民」って書かれるのだった。『HAPPYEND』は近未来の管理システムを導入した高校生の話で、それに反発するグールプ(日本国籍を持たない外国人=でも日本育ち)との>>続きを読む

国境ナイトクルージング(2023年製作の映画)

3.5

中国映画なのだが上海で作られた映画でちょっと北京主体の映画とは違う感じがした。『少年の君』とか『ソウルメイト/七月と安生』で怪演していたチョウ・ドンユウが出演していたので観たいと思ったのだが。行き場の>>続きを読む

十一人の賊軍(2024年製作の映画)

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白石和彌監督作品はけっこう見続けているけど、ちょっと飽きてきたかな。大砲の音とか音楽の臨場感とかはいいと思うのだが、やたらスプラッターなシーンや爆破シーンが多くてちょっと食指気味なのかもしれない。この>>続きを読む

ルックバック(2024年製作の映画)

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京アニの事件がネタになっているのかな。それだとあまりにもご都合主義で綺麗に描きすぎだと思うが。実際に当事者がいたならその気持はわからないではないが。こういうファンタジーがアニメにはあるのでリアリティな>>続きを読む

ボーダー 二つの世界(2018年製作の映画)

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ダーク・ファンタジーの傑作なんじゃないか。『美女と野獣』が『野獣と野獣』になったぐらいで。トロルだから森の精なわけで。ネアンデルタール人みたいだったけど。染色体の異常(人間と比較すれば)で、特異体質で>>続きを読む

動物界(2023年製作の映画)

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人が動物になる奇病に襲われる話。以前『ボーダー二つの世界』という人が原人(ネアンデルタール人)になる映画を見たがちょっと似ているのかもしれない。境界の話でどこまでが動物で、家族は動物ではなく家族と思う>>続きを読む

ロール・ザ・ドラム!(2019年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

ブラス・バンドの民族紛争は面白いと思ったのだけど。親子関係や過去の三角関係などいろいろ盛り込みすぎて、ストーリーがいまいちわかりにくい。
保守的なナショナリズムのブラス・バンドの指揮者にライバルの多国
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シビル・ウォー アメリカ最後の日(2024年製作の映画)

3.1

このレビューはネタバレを含みます

普通に戦場カメラマンの戦争映画だった。ただそれがアメリカ国内というのが問題作っぽくしているが。戦場カメラマン(ウーマンか)に憧れる覗き趣味的に名前を上げたい女子が戦場を体験して一人前のカメラマンになっ>>続きを読む

最愛の子(2014年製作の映画)

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中国の幼児誘拐の映画なのだが、テーマが途中から親子愛になっていて『八日目の蝉』だった。まあ、『八日目の蝉』が好きな人はどうぞ。

闇の子供たち(2008年製作の映画)

3.6

『サウンド・オブ・フリーダム』を観て思い出したのだが、日本では臓器移植という問題も絡んでくる映画が作られていたのだ。その構図は豊かな国が発展途上の国の未来を摘み取っている構造になる。東南アジアの住民が>>続きを読む

サウンド・オブ・フリーダム(2023年製作の映画)

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映画そのものは良かったんだが、ラストのメッセージが興醒めだった。映画そのものを楽しみたいのに、メディア(情報)のように使われている。そういうもんじゃないだろうと思うのだ。そんなのはTVニュースでやって>>続きを読む

ブロンド(2022年製作の映画)

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けっこうシビアなマリリン・モンローのドラマ。ノーマ・ジーンと言った方がいいかもしれない。スターになるために犠牲にしてきたものじゃなかった、最初から犠牲にならざる得ない運命だったのかも。個人の病理は家族>>続きを読む

侍タイムスリッパー(2023年製作の映画)

3.5

話題の映画『侍タイムトリッパー』を観た。前から観たいと思っていたのだが、上映館が増えたというニュースにあり、近場のシネコンでも上映されていた。人から人へ情報の伝わり方は『カメラを止めるな!』に似ている>>続きを読む

ブラッド・スウェット&ティアーズに何が起こったのか?(2023年製作の映画)

3.0

ブラッド・スウェット&ティアーズはジャズ・ロックなバンドなんだが、そこのトランペットにルー・ソロフがいたという。ロックには詳しくないので、このバンドはよく知らなかった。

日本のTVでも楽曲が流されて
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サタンタンゴ(1994年製作の映画)

4.0

三部作として、第一部は半分寝ていた。第二部は傑作か?となって、第三部で長過ぎる。第二部のネコ娘が見どころだった。彼女が出てきてから眠気も飛んだ。猫いらずで死んでしまうのだけど悲劇のカタルシスがあったと>>続きを読む

太陽の少年 4Kレストア完全版(1994年製作の映画)

3.5

文化大革命というと紅衛兵が右傾化した民衆を吊し上げるという政治色が強い時代なのだが、そんな時代でもいつの時代とも変わらぬ青春時代があったという映画。私小説映画という感じで途中でこれはぼくのフィクション>>続きを読む

西湖畔(せいこはん)に生きる(2023年製作の映画)

3.5

前作『春江水暖 しゅんこうすいだん』を見ていたが全然内容を覚えてなかった。前作が巻一でこの映画が巻二ということで中国の山水画を映像化したような広大な中国の風景から近代化された中国の暗部に踏み込んでいく>>続きを読む

幻の光(1995年製作の映画)

3.0

能登地震の支援アンコール上映ということだった。、宮本輝原作。突然夫が死んで、能登(輪島)で再婚するのだが、そこで人々の力強さや暖かさに触れて再生する女性を江角マキコが好演している映画。江角マキコは、イ>>続きを読む

花蓮の夏 4K修復版(2006年製作の映画)

3.8

台湾ニューシネマという映像美を感じる作品。LGBTQにこだわらなくてもいい青春映画。三角関係で友情か彼女かというテーマは夏目漱石『こころ』でも描かれていることだし。今だと女性はもっともの的な扱いなんだ>>続きを読む

ビバ・マエストロ! 指揮者ドゥダメルの挑戦(2022年製作の映画)

4.0

グスターボ・ドゥダメルと言えばパフォマンス型の熱血指揮者というイメージでベネゼエラ出身というのも南米のラテン系かなと思っていたのだが、彼の出身母体であるユース・オーケストラの教育機関から指揮者になった>>続きを読む

ラストエンペラー/オリジナル全長版(1987年製作の映画)

3.0

やっぱ200分超えは長い。いつまでも終わらない。劇場公開版の長さはエンタメ映画としてちょうどいいのかもしれない(何よりも紫禁城の壮大さを観るには劇場版だと思える)。ドラマだよな。6回シリーズぐらいの。>>続きを読む

リリー・マルレーン 4K デジタルリマスター版(1980年製作の映画)

3.5

「ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー傑作選2024」いろいろみたかったのだが風邪をひいてしまい、最終日に『リリー・マルレーン』を見た。ドイツ国民を熱狂させたという「リリー・マルレーン」の歌。歌の内容>>続きを読む

シサㇺ(2024年製作の映画)

3.6

倭人がアイヌの蝦夷地に侵略する様子を描いた歴史スペクタクル映画。今のウクライナやパレスチナの状況を踏まえた映画になっているので『ゴールデンカムイ』のようなファンタジーさはなく、リアリティある作りになっ>>続きを読む

ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ(2024年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

3ぐらいになるとアクションシーンもマンネリ化してくるな。今回はまだ『ぼくのお日さま』に出演していた池松壮亮の殺し屋が面白かったが。

BLUE GIANT(2023年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

このアニメのテーマが枠組みを超えることならばミックスメディアとしてアニメを超えたことになるのだろうか?そこに商業主義的な大衆性がある限りその枠組があるわけで例えば日本のアニメはどんなに精緻に描かれよう>>続きを読む

デビルクイーン(1974年製作の映画)

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B級映画だがカルト的人気なのは、リオデジャネイロの裏社会を描いてクィア・ギャングのボス「デビル・クイーン」のキャラと血なまぐさいヴァイオレンス映画だろうか?それほど手に汗にぎるという感じでもなく、アフ>>続きを読む

ナミビアの砂漠(2024年製作の映画)

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ラストにこのライブ映像が出て彼女も野生の生活に戻りたいのだなと理解できる。それは日本の都市があまりにも野生を見失い建前社会になっているのが痛々しいほどよくわかる映画なのだ。最初は単に面倒くさい女と思っ>>続きを読む

ぼくのお日さま(2024年製作の映画)

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吃音の少年がフィギアスケートの少女に憧れ、コーチがそれを観て彼の純真な気持ちに惹かれて、少女とペアのアイスダンスの練習をさせる。そのスケートシーンの映像がいいと思うのは、ダンスシーンのある映画は名作の>>続きを読む

シュリ デジタル・リマスター(1999年製作の映画)

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映画館で観ようと思ったのだがAmazon Primeにあったので、自宅映画館。国家間の戦いにラブ・ストーリーが絡むというハリウッド仕立てのような。この頃から韓国映画も豪華になってきたのかな。ただストー>>続きを読む

夜の外側 イタリアを震撼させた55日間/夜のロケーション(2022年製作の映画)

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前後編合わせてのドラマ(六話仕立て)のような映画。イタリアの現代史でキリスト教民主党党首アルド・モーロ氏が「赤い旅団」(赤軍派みたいな革命組織)に誘惑されて、その誘惑を巡っての政治的駆け引きや妻の思い>>続きを読む

僕はイエス様が嫌い(2019年製作の映画)

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ちっちゃなオジサンのイエスが出てくる以外はストレートな亡き親友に捧げる追悼映画。親友のお母さん佐伯日菜子だった。ちょっとファンです。

エイリアン:ロムルス(2024年製作の映画)

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監督がリドリー・スコットではなくフェデ・アルバレスというホラー系の『死霊のはらわた』『ドント・ブリーズ』とかの監督で、エイリアンの造形が人間っぽくてちょっとイメージと違う。最初はちょこまかするエイリア>>続きを読む

洲崎パラダイス 赤信号(1956年製作の映画)

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遊郭の側にある居酒屋で起きる人間ドラマ。橋の向こうは「州崎パラダイス」と表示がある遊郭でそこから出てきた女とヒモ体質の恋人と客であるリッチな男を巡る三角関係。新珠三千代がか弱いイメージだったのだが(『>>続きを読む

第七の封印(1956年製作の映画)

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新約聖書「ヨハネの黙示録」を元にベルイマンが撮った作品。ちょっと難解だった。悪魔とチェスをする騎士。魔女の十字架とか死の舞踏とか。けっして観ていて心清らかになるというのではなくその厳しさか。死神がかお>>続きを読む