yadokariさんの映画レビュー・感想・評価

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美と殺戮のすべて(2022年製作の映画)

4.1

薬物中毒を告発する写真家ナン・ゴールディンの活動と半生のドキュメンタリー。製薬会社を経営するサックラー家は慈善活動家でもあり、美術館や芸術活動に寄付をしているが、自社のピオイド系の鎮痛剤オキシコンチン>>続きを読む

プリシラ(2023年製作の映画)

2.9

ソフィア・コッポラで期待したけど誰に共感したらいいのかよくわからなかった。プリシラは最初からプレスリーのアクセサリーみたいなものだし、そうなる結果が予測出来なかったのは幼かったということなのか。プレス>>続きを読む

イージー★ライダー(1969年製作の映画)

3.8

この映画はタイトルが出るオープニングが決まっていて好きだ。最初は飛行場で密輸の金を受け取るシーンでそこからチョッパーバイクに乗ってステッペンウルフの「Born To Be Wild(ワイルドで行こう)>>続きを読む

The Witch/魔女(2018年製作の映画)

3.5

最近こういうサイコパス映画も多い。世界がサイコパス(狂っている)よりも人もサイコパスでなおも闘い続けなければならない悲惨さ。でも見入ってしまう。これも生存競争なのか?

劇場版 再会長江(2024年製作の映画)

3.8

10年前にNHKのドキュメンタリー番組で長江源流を旅した監督が、10年後に再び訪れるというドキュメンタリー映画。TVでも放映されたようなのだが知らなかった。

まず激動の中国の揚子江の街の変化が凄まじ
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続・夕陽のガンマン/地獄の決斗(1966年製作の映画)

3.8

イーストウッドのマカロニ・ウエスタンの集大成的な。音楽もいい。マカロニ・ウエスタンはみんな同じとか言われるが、これは笑いもあって楽しい。南北戦争が絡んでスケールアップ!イーストウッドの首吊りシーンで、>>続きを読む

夕陽のガンマン(1965年製作の映画)

3.5

あまりストーリーは覚えてないがモリコーネの音楽がいい。

JSA(2000年製作の映画)

3.8

録画観賞。

この頃から韓国映画は面白いと思えてきた。北朝鮮問題は微妙だし、複雑な国民感情がドラマ化されていた。サスペンスというのも成功している。調査官がスイス育ちの韓国人というのも面白い。

ソウルメイト(2023年製作の映画)

3.9

中国版の『ソウルメイト』を先に見ていたので、中国版よりは劣るかなという感じだが、ストーリーはほぼ一緒なので役者の演技の違いというところか。それでも韓国版の二人が悪かったというのではなく、やっぱオリジナ>>続きを読む

パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

3.0

女性のためのNY観光映画なのか。三角関係映画だけど韓国人の幼馴染は初恋の女に会う気になれるのかな。アメリカ人の夫はそれを許すのだろうか?年代的なこともあるかのかな。倦怠期の夫婦が刺激を求めるための寝取>>続きを読む

ヴェルクマイスター・ハーモニー 4Kレストア版(2000年製作の映画)

3.7

タル・ベーラは三本目だが、この映画が日本初公開だったのか?最初に『ニーチェの馬』の衝撃も、『サタンタンゴ』の芸術性も体験済みだったので、この映画はタル・ベーラの映画としては面白いが通常の映画と同じよう>>続きを読む

アイアンクロー(2023年製作の映画)

3.8

呪われた「鉄の爪」ファミリーの実話ドラマ。「アイアンクロー」といえばフリッツ・フォン・エリックはプロレスファンに馴染みがあるが、プロレス人気だった頃はアイアンクローごっこが流行るぐらいのレスラーだった>>続きを読む

帝銀事件 死刑囚(1964年製作の映画)

3.1

ドキュメンタリー手法で感情移入を廃するドラマのように思えた。それだからけっこう論理の積み重ねの映画だからか見るのも疲労してしまう。それが報われることなく未解決事件となるのだから。NHKの「松本清張の『>>続きを読む

ゴースト・トロピック(2019年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

一本目は『Here』を爆睡していたので、こっちはしっかり見た。ベルギーの移民オバサンの話で『Here』よりはわかりやすいかったような。2つとも出会いがテーマなんだが、『Here』の方はちょっと分かりづ>>続きを読む

ピアノ・レッスン(1993年製作の映画)

3.8

映画館でリバイバル上映されているので観に行こうかと思いましたがAmazon Primeで観ました。音楽と自然の情景が美しいです。メロドラマなのかな?ちょっと考えてしまうのは植民地で原住民の扱いが醜いか>>続きを読む

沖縄スパイ戦史(2018年製作の映画)

3.8

陸軍中野学校出身のエリート将校が沖縄戦で地元の少年たちを組織して、スパイ活動やゲリラ戦をしていた。生存者の当時15歳だった人のインタビューは「リアル・エヴァンゲリオン」だった。戦後は精神崩壊を起こして>>続きを読む

6才のボクが、大人になるまで。(2014年製作の映画)

3.7

アメリカの良き家族映画。少年の成長を12年かけて撮ったことはある。少年よりお姉ちゃんの芸達者ぶりも良かった。一番興味を引いたのはゲームボーイから始まってコンピュータ関連グッズ流行。アップルが主なんだけ>>続きを読む

12日の殺人(2022年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

未解決事件映画のミステリーと見ると肩透かしを食う。これは警察のお仕事映画だから。刑事課のボスの退職祝いから始まる。苦労人のボスもやっと眠れない夜からおさらば出来る明るさの後に事件は起きる。ボスの代わり>>続きを読む

共喰い(2013年製作の映画)

3.8

田中慎弥の原作を青山真冶が映画化。満点ではないがかなりいい。思うに中上健二の世界が被さる。『共喰い』も近親相姦的な愛憎劇なんだが、主人公が17歳という年齢が青臭い。そうか大江的なのか。

青山真冶監督
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

3.5

原爆映画ということで興味を持ったが、映画はオッペンハイマーという科学者が国のために原爆を完成させたが、そのあとの水爆実験には原爆以上の破壊兵器なので関わらなかった。それで過去にオッペンハイマーに遺恨の>>続きを読む

FAKE(2016年製作の映画)

3.7

森達也のドキュメンタリーの面白さは逆手に取るスタイル。この映画もTVで伝わるゴーストライター騒動を逆側から撮っただけではなく、ドキュメンターなのにヤラセが見える。そこが映画としての見所だったりする。主>>続きを読む

結婚のすべて(1958年製作の映画)

3.5

岡本喜八のデビュー作で結婚恋愛コメディで面白い。新珠三千代が専業主婦という感じの姉で妹が自立的な新しい女を雪村いずみが好演。新珠三千代の夫で大学教授の上原謙も面白い。脇役(ほとんどチョイ役)で三船敏郎>>続きを読む

作家、本当のJ.T.リロイ(2016年製作の映画)

4.1

日本ではJ.T.リロイは知られているのだろうか?すでに本当のことが分かってから翻訳されたので知る人ぞ知る。アメリカやヨーロッパでは凄い騒ぎだったのは名だたる有名人(セレブ)がJ.T.リロイを支持したか>>続きを読む

浜の朝日の嘘つきどもと(2021年製作の映画)

3.6

けっこういい映画だとは思うのだが詰めが甘い。経営が成り立たなくなった映画館。一人の女性がやってきて映画館を立て直すために奮闘する。東日本大震災で家族バラバラになった体験をしている生徒をちょっと外れた先>>続きを読む

MONTEREY POP モンタレー・ポップ(2017年製作の映画)

4.6

ジャニス・ジョプリンの「ボール&チェーン」の絶唱。これ以上のシンガーはいないというよな。アルバム「チープ・スリル」で聴いていたけどこんなに凄いとは。ジャニスだけでも観る価値がある。

この映画がいいの
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マリアンヌ(2016年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

マクベス夫人演じたマリオン・コティヤールだから何かあると思ったら、思った通りだ。でも甘々のストーリー展開。ブラッド・ピッドも冷酷に人を殺すくせにスパイとは思えない脇の甘さ。マリアンヌも情に流れてしまっ>>続きを読む

ブルーを笑えるその日まで(2022年製作の映画)

3.0

なんでそんなに評価が高いんだろうと考えて監督が26歳と若く、自身の体験を映画に織り込んで若い人のメッセージとなっているのかな。たぶん中学・高校ぐらいで観るとハマるけどおじさんにはちょっとかったるい映画>>続きを読む

サン・ラーのスペース・イズ・ザ・プレイス(1974年製作の映画)

2.5

ストーリーはよくわからんかった。最初宇宙人みたいなサン・ラーが登場して、レイシストみたいな白人に拉致されて、観客がサン・ラーのライブが開かれないので観客が騒いでいたろころでサン・ラーのライブが始まる。>>続きを読む

ゴールド・ボーイ(2023年製作の映画)

3.5

中国ドラマ『バッド・キッズ』のリメイクだが中国ドラマは競争社会や格差社会の貧困問題など、わりとシリアスなドラマなのだが、日本ではエンタメ映画になっていた。それは子供の年齢が中国ではまだ自立出来ない十歳>>続きを読む

男はつらいよ 奮闘篇(1971年製作の映画)

3.8

BS録画観賞。

マドンナは榊原るみ。榊原るみというと連続ドラマ『気になる嫁さん』が印象深いが、それ以前に撮られていた。脇役にミヤコ蝶々や田中邦衛も出演しているので、そのへんをカヴァーしているのか?何
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新宿マッド(1970年製作の映画)

3.5

新宿騒乱のあとのフーテンの時代。中上健次の初期の小説でジャズとフーテンとアングラのイメージだったが、若松監督の初期の映画でそんな新宿の街のゲリラ撮影が観られる。それだけで貴重な映画だけどストーリーはそ>>続きを読む

コール・ジェーン ー女性たちの秘密の電話ー(2022年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

似たような作品にノーベル賞作家アニー・エルノー原作の『あのこと』という映画があったのだが、フランスとアメリカでは同じ中絶を扱うにしてもずいぶん見せ方が違っていた。

アメリカ映画は、最初は保守的な主婦
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

3.5

だいたい想像していた通りの映画でそれほど特別のこともなければ詰まらないということもない。ティモシー・シャラメの王子様が砂漠の民と協力して敵一族を倒すというストーリーなのだが、出生の秘密があって、あと母>>続きを読む

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