sonozy

Stone Wedding(英題)のsonozyのレビュー・感想・評価

Stone Wedding(英題)(1973年製作の映画)
4.0
ルーマニアの2人の監督による2つの短編(それぞれ約40分)からなる1973年の作品。
神話的なリアリズム。愛と可笑しみ含みの悲劇。作風の異なる2作ですが、伝統的な世界と音楽も含めとても印象的。

1)Fefeleaga(ミルチャ・ヴェロイユ監督)
寝たきりというわけではないが瀕死の状況らしき若い娘と暮らし、険しい岩山の砂金採りの採石場で白い馬のカゴで石を繰り返し運び、ごく僅かな収入を得ている極貧の未亡人の老母Fefeleaga。そのすべてを諦めたような表情と姿、少ない言葉、寂しい情景..悲しく沁みる作品です。
白い塗り壁の家、娘に飲ませるシロップのようなもの、2つの人形が乗った古い乳母車とブランコ...そしてすべてを失ってしまうFefeleaga。花嫁衣装を着せられた娘の姿。。

2)At a Wedding(ダン・ピッツア監督)
結婚式で演奏するためドラムや楽器を抱え歩く演奏家の青年と出会った脱走兵の若者。ドラムが叩けると言い、演奏家に同伴する。二人が到着した結婚式では、参列者と共にテーブルに並ぶバカ食いする新郎と冴えない表情の新婦が。二人が演奏を始め、皆がダンスで盛り上がる中、新婦はじっと音楽家を見つめている。新婦にとって望まない結婚だったようで、彼に恋に落ちてしまうのだ。そして二人は...。そして、脱走兵の方は...。新郎新婦と参列者が村を練り歩くシーンがとても興味深い。

Dorin Liviu ZahariaとDan Andrei Aldeaという2人による独特な音階と哀愁溢れる歌も印象的です。

字幕なしですがここにありました。
https://archive.org/details/NuntaDePiatr
sonozy

sonozy