Judy

WILLのJudyのネタバレレビュー・内容・結末

WILL(2024年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

「WILL」前情報なしで見ましたが、自分の中では「WILL」を”意志”という意味だと思っていましたが、終盤、東出自身が「自分が死を選んでしまった時、自分の映像を子供たちに残しておきたかった」と語り、ラストシーンで「WILL」遺言とタイトルが出て、その意味を再確認しました。

そこまで追いつけられた東出は大自然の中、猟銃一つで狩場に向かい、狩りをしてそれを捌き、調理して、食べています。何の忖度ない自然の中で生きていく逞しい力を持っていたことや、動物の命を奪う狩猟の中で自分の「生きていたい」という気持ちを確認できたことで、”生”への舵を切ることができたようです。「生きるということ」を改めて考えさせられました。

そういう東出の人間力がまた磁力となってたった一人であった生活に狩猟仲間や町の人、若手俳優、芸能記者まで引きよせられて、また人間関係の複雑さを見せたりもするところが、いかにも皮肉でしたし、奥様以外、誰が東出を非難できたのだろうかと思い知らされました。

他の誰よりも東出の瞳が澄んでいて、役者として生きる彼も応援したくなりました。
Judy

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