KentF

コンテイジョンのKentFのレビュー・感想・評価

コンテイジョン(2011年製作の映画)
4.1
このパンデミックに主役一人、視点一つはあり得ない。それを豪華キャストを適所に配置し、あえて的を絞らないことで表現。経路となりうる“接触”に気を向ける間とショットも巧妙。突然の冒頭は、不気味さと怖さを効果的に演出する。
黙示録的に散りばめた要素を経て、結局“他所者”と対峙する人間中心のパニック映画に終わるのか、と諦観したところで、このラスト。欲を言えば、苦しむ人間と相反し美しさを取り戻す自然も描いて欲しかったが、それはDay750に生きているからこそ言えること。

過去と現在、未来を繋ぐことが映画の魅力で価値の一つ。映画史にとって、図らずも間違いなく重要度が高まった作品。
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