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ハンテッド 狩られる夜のjimnyのレビュー・感想・評価

ハンテッド 狩られる夜(2023年製作の映画)
3.5
深夜のガソリンスタンドに立ち寄った主人公は店外から顔の見えない狙撃手に襲撃を受け籠城することになる。
全編に緊張感の漂うコンパクトでソリッドな映画。

製薬会社のキャリアウーマンである主人公とリベラルに社会や地位を乗っ取られたと感じている犯人。無線越しに犯人が皮肉を込めて言い放つ「銃を挟んで初めて本音で対話できたな」のセリフがこの映画の本質だと思う。

冒頭から浮気から始まるわ善人そうな男性を犠牲にするわで印象最悪な主人公が、対話を通じて犯人と自身とを相対化していき、最終的に他者のために危険に身を投じる。

犯人の正体が最後まで明かされないが、主人公の不倫を知っていたり、あの場所に辿り着いた経緯、最後まで顔を見られることに抵抗した事を考えると彼なのか...?

でも、本人の語る素性は支離滅裂なので、ひょっとしたらアメリカという国の怨念集合体なのかもしれない。
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