リプリー

ハンテッド 狩られる夜のリプリーのレビュー・感想・評価

ハンテッド 狩られる夜(2023年製作の映画)
4.0
フランク・カルフン監督×アレクサンドル・アジャプロデュース作品では「P2」という快作があるが、本作も負けず劣らずの出来だった。
ガソリンスタンドで謎の狙撃手に狙われるという設定の面白さに甘んじた雑な作りの作品もあると思うが、本作の場合一つひとつのサスペンスの盛り上げが丁寧。悪役に現代アメリカの病巣を詰め込んでいるのも面白い。
95分、タイトで素晴らしい上映時間だがこのヒリヒリに体と心が付いていく限界とも言える。見終えた後、程よい疲れと楽しいものを見たという気持ちよさがあって、こういうのを“映画”って言うんだよな、とまで思ったりもした。これは大げさな表現とかではなく、映画に求めるのはこの感じのエンタメ感なのだ、僕の場合。