このレビューはネタバレを含みます
この作品に関するネガティブな感想が読みたくない方は絶対に読まないでください。
これは個人の単なる愚痴です。
えっ、"ハードボイルド"って何………………?????
これがまず第一の感想です。これでよくタイトルに「ハードボイルド」ってつけられるなと素直に思いました。悪い意味で。
次が「これに金を払ったのか、私は。マジ……?(悪い意味で)」です。
ハードボイルドって小説だと『マルドゥック・スクランブル』とか、映画だと『次元大介の墓標』『ザ・ミッション 非情の掟』『終末の探偵』、漫画だと『攻殻機動隊』『アップルシード』とか、そういうイメージしかない浅学かつ頭が空っぽカスカスゆえにハードボイルドが理解しきれていないかもしれないのですが、もっと重々しい物語と重厚なアクション、そして心揺さぶられる冷たくも熱い感情が生まれる展開! みたいなのを期待していたので「は? どこで盛り上がるんですか? どこで盛り上がったんですか? アクションもそんなにないし、シリアスな犯罪とかの描写も中途半端、最後もこれから! みたいな感じだし……」となっていました。
今年最後かもしれない映画がこれか……と結構後悔しています。まあこれは私が自分好みの映画を選択する感覚が鈍っているのかもしれないという落ち込みです。
↓何も考えていない感想です――――――――――――――――――――
70分の作品なのに2時間くらいに感じられて笑いました。もしやタイパがいいのかな?(皮肉です。)
最初の仕事の話をしているところはいいし、料理に例えるのも題名の回収だ! となりますが、これ以降料理を彷彿とさせるところもないし、料理くらい綿密な計画か? と言われるとよく分からないです。
(綿密って言ったらそもそも大麻の取引から実は裏で仕組まれていたとか、依頼者を守るついでにマニラシスターズを始末したかったとか、汚職警官の悪事を晒したかったとかだったら『すげー! コース料理(すごい計画)!』と思いますが、伏線回収とかありました? 私にはない気がしてサスペンス的な要素は楽しめませんでした。そもそも悪人専門のボディガードとか使っただけで襲撃されるとかよく分からないし、依頼者は一人を除いて殺されてるし……えっこれがプロの仕事?! ここらへんの設定がどう活かされているかとか、どこがプロなんだろうとかよく分からなかったです。)
(ヤクザの抗争とかよく分からないのですが、ボディーガードを雇ったら殺されるってありますか? 組員同士のトラブルがきっかけで刃傷沙汰になるとか、上に反発して抜けた組員が作った組織と元いた組織間で仲が悪くて定期的にトラブルが起こってお互い報復し合うとかはありそうですが。元から殺す計画があって、『げっ、ボディーガードつけるの? あの優秀なボディーガード? じゃあボディーガードつける前に襲おう!』なら分かります。)
(そう思うと、『ベイビーわるきゅーれ』とかの殺し屋はマジで強いし、死体とか殺し方とか躊躇が一切ないから殺しのプロと分かるのがすごい。だめだろ、他の作品のよさに気が付かれる作品は……)
根本から突っ込むと、この悪役専門のボディーガードの設定は全然活きてきませんし、伏線回収もされませんし、単に「ちょっと捻った設定作ってみました! すごいでしょ!」とアピールされている感じがしました。
路地に入らせて、出てきた敵を叩く。まあありがちな手口ですが、ここの路地で襲いかかってくる敵がさあ……何で殺すターゲットを挟み打ちしてんの????!!!! 前にいる味方を撃ち殺す危険があるけど???? 『攻殻機動隊』の最初の話を読んでたらこんなんしねえよな???!!!! 見映え優先なのかもしれませんが、ハードボイルドだったら戦い方もプロっぽくしてくれ〜……(あと日本のヤクザは銃をそんなに使わないとか聞くんだよな……懲役太郎さんの本を読んでいてよかった)
あとターゲットをしゃがませてそこを銃を撃ってという計画はまあいいけど、ここの動きが微妙すぎて(あっ、これアクション微妙かも……と結構絶望しました。ここでパッと動いて素早く撃ったのが分からないの、えーっと……マジで予算がなかったのかな……)
マニラシスターズ、超かわいいんですけど『ベイビーわるきゅーれ』の二番煎じを感じました。説明しにくいんですけど、どっかで見た! という既視感がすごくて……初見の作品で新鮮なはずが新鮮ではない!!! 逆にすごい。
ビジュアルはいいけど、ビジュアルしかよくなくてキャラ付けとか、そのキャラクターを好きになる見せ場がなさすぎて登場人物全員に「無」の感情を抱きました。
(これがマジで悪いキャラとかだと『最悪! 嫌い! 負けろ〜!』になったり、良いキャラだと『生きててほしい! がんばれ!』とか思いますが、印象に残る場面がないとマジで『同じにクラスにいたけど話さなくて、何も知らないやつ』と同じ『無』の感情しかないです。)
(長女、次女、三女のキャラ付けが分からなすぎて髪型で見分けてました。三人いるのに長女が下の姉妹を諫めて、依頼を受ける役割がある。次女と三女はすぐ喧嘩するくらいしか分からないの逆にすごい気がしてきました。)
あと全体的にセリフが聞き取りづらくて、音の聞き取りが苦手な私はときどき聞き取れなかったです。
マニラシスターズの皮肉はよかったけど、悪態とかはテンプレートだったのでもっと口が悪かったり、(こいつら、犯罪が普通なんだ……)と思わせる悪態ついてたりするといいな〜と思いました。
(尾行に失敗したら、『この前、借金を払えなくて攫ってきた女の内臓を売るときの絶望した顔みてえだな』『は? そんな顔してねえよ。でも、あの顔笑えたよな。お前がするんだよ』とか姉妹間で一般人から絶対出なさそうな煽りをしてほしかった……)
尾行がさあ……へた……
終わりです。
そもそも何で一人で尾行すんの? カップルとか友人同士で遊んでるふりとかしないの? 前方尾行とかも一緒にしないの? 人員不足???? 世知辛いですね。
着替えがたくさんあるのはいいけど……それ以外のリアリティとかが……(『攻殻機動隊』『ハコヅメ』を読んだ後だとなおさら感じる)
あとシールをつけられているから「あのボディーガード、尾行に勘づいてやがる……さっさと始末するぞ!!!」とかになるかと思いきや特に回収されずにびっくりしました。私が伏線回収を見逃しただけかもしれませんが。
あと……尾行中の街のカットが多すぎて笑いました。
何でこんなにカット入れてるんですか? 尺稼ぎ? え? これ私の理解力がゴミのカスカスすぎるゆえに、物語を認識できないだけで重要な伏線とか表現がありました?
(言い方が最悪ですが、駄作ってこういう景色のカットが入ると『は? 何の意味があるの? テンポが悪い〜!!』というつまんないクソ退屈ポイントとしてカウントされていくのがよく分かります。名作は景色のカットを息抜き、ガス抜き、場面転換とかにしてうまく使っているので。)
カラオケで流れる謎PVかな? と見ていました。
走る場面で顔あたりのアップと足元しか映ってなくてマジで冷めました。正直冷めるを通り越して萎えました。まだ子どもの運動会を撮影したファミリービデオの方が動いている感があってさすがに引きます。
低予算ホラー映画の『キラーカブトガニ』でもちゃんと走っている、見ているとハラハラする! みたいな場面があるのに、アクションもあるはずの今作で躍動感皆無の走りが見られるのマジですごい。(皮肉です。)
『いずれあなたが知る話』の遠景で長距離走る場面とかすごく印象的だったので、低予算とかだから走るシーンが撮れなかったのでは? といった擁護はできません。
こんなアクションの出来でアクション映画を名乗らないでほしいですね、私のようにお金を無駄にする方を増やさないためにも。
(アクション監督は別の映画で、アクション俳優でない方にもかなりいい動きをさせていた記憶があったのですが……この映画は一体何があったのか……とすべてが分からないくらいアクションの出来が……)
マニラシスターズ対ボディガードのアクションは、まあまあ……
うーん……、その、……これを見るなら『ベイビーわるきゅーれ』『ファーストミッション』『先生!口裂け女です!』を見るかな……
『ブロークンジェネレーション』はアクション映画ではありませんが、こちらの方がはるかにアクションが見やすいです。
なんだろう、マジでどんな動きをして、何を攻撃しているのか分かりませんでした。私はアクション映画を見るのがへたなのかもしれません。
髪飾りのナイフで一気に形勢が逆転するのに、それぞれがどう動いてんのか分かんねえ!!!!
こういう複数人が乱れるアクションだと『ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー』の初めのアクションとかあるので、複数人が乱れるアクションは撮るのが難しいからで擁護はあまりできません……
あとトランクケースを持った女性対(たぶん)長女のバトルは躍動感? が私には分からなくて、「ちゃんと当ててる? なんか……相手の顔に当てようとしたら避けられた、弾かれて反らされた感がなくて、相手の顔の左右の虚無にナイフを振ってる?」みたいに思いました。
ズシャ! って体勢低めにしての移動とかは良かったですが、全体的にカメラがアクションに近すぎて「誰がどういう動きをしたのか?」が分かりにくくて……これは私が香港映画とか園村監督のアクション見すぎてアクションのレベルが上がりまくってるのが悪いのですが。
あと映画館での銃撃シーンは雰囲気はよかったですが、銃撃のアクションシーンの華やかさ? 見映えのよさ? がなくて銃口を向けて撃った、死んだ、みたいな感じで笑いました。いや、まあリアルといえばリアル。
でも、緊迫感とか、接敵するはらはら感とかみたかったな……
あと二人が向かい合って銃口を頭に突きつけ合うのは時間の無駄では……? 早く撃ちなよ!!!!
そういう演出は今まではらはら感とか緊張感出して張り詰めた雰囲気ができてたらすごい場面になるけど、「え、これがプロの動き?」みたいな中でされても退屈なだけなんだ! と気が付きました。
(『ザ・ミッション 非情の掟』のアクションのレベルの高さを感じました。)
最後もよく分かんなかったな……
刑事がどれだけ噂を流しても、警察という組織の方針として犯罪組織の捜査をやめることなんてないだろうし……
マジで警察を脅すなら住所特定して家族に手を出すと脅すか、家族を事故に見せかけて殺すとか手段はいろいろあるので。こんなめんどいことするか? という気持ちです。(刑事を生かして帰らせる代わりに警察を裏切らせて犬として使うのはありかもしれませんが。)
こんなん賄賂と脅し、情報提供で警察とか根回しできるし、逆に警察の身内を殺すと脅す効果より警察内部で復讐心が芽生えて捜査に力を入れられそうでは? とか考えてしまいました。こんなにアホカスボケボケの理屈こねられる程度にはこの映画を見ていて暇だったわけです。
あと言う事を聞かせるなら、「はい」ってはっきり答えるまで足を撃つとか指を撃つとかして分からせた方が早いのにな〜とか考えていました。
でも、指輪をさせるのは良かったです。
あとキャストの役名と俳優さんの名前が最初に出るのと、エンドクレジットがさっさと流れるのはよかったです。
上の理由ですが、
・誰が何を演じたかは知りたいから
・エンドクレジットも長すぎるとだれる気がしている
です。
ただ好きになったキャラクターを演じている人が誰かは知れると嬉しいですが、この作品で好きなキャラはいないのが難点です。
あと調べたら『ベイビーわるきゅーれ』に似ているとかいった感想を見かけますが、脚本、アクション、キャラクターの魅せ方、テンポすべて格が違うと私は感じました。(もちろん、『ベイビーわるきゅーれ』と比較してこちらの作品が格下です。予算を考慮しても......)
この作品と『ベイビーわるきゅーれ』が似ているとか言うのは、本当に失礼だと感じます。
ガチで最高なアクションを『ベイビーわるきゅーれ』で見ても、この作品のテンポ悪すぎホームビデオ未満のアクションと同じに思える方がいいのかもしれませんが。
――――――――――――――――――――
↑何も考えていない感想です
映画上映後に、監督挨拶と主演の俳優さんの挨拶がありました。
ここで観客の方が「ひゅー」とか言ってて、私は何で言ってるの? もしかしてこれって主演の方がアイドルだから……ファンが多い?!!?!!(気がつくのが遅すぎ)と理解して完全に私はアウェイでした。
そりゃ好きなアイドルが主演の作品なら大喜びするよな、ファンは……(推しが声だけ出演する映画を見て、最高〜!!! とはしゃぐオタクなので理解した)
そこで監督がすぐ「低予算で……」と話し初めて、低予算映画だからって言い訳するなよ!!!! と思いました。(低予算映画が好きなキモオタ)
言い訳から始まる監督挨拶はさすがに初めてでびびりました。
低予算でもいい作品はあるので、低予算を言い訳するなと思いました。
低予算でも見られて最高〜!!! の映画はめちゃくちゃあるだろ。低予算映画、見てます????
いくら低予算でも、この作品くらい客を舐めてるな~! と思うのはさすがに少ないですが。
その後は映画の話があるのかな〜と思っていたら、ほぼなし(化粧水の量の話とかで超どうでもいい〜! まだ天気の話をした方が有意義。 演技とか、アクションとかの話が聞きたいのだが……)でした。
でもかわいいし、歌は素敵だったのでアイドルファンならいいのか? 私には分かりませんでした。
(韓国映画に出てくるような、アイドルだけど映画に初出演する方とかが他の俳優さんと比べても遜色ないとか、アクションがすごいとかを知っていて期待値がめちゃくちゃ高くなっていたのが悪かったのかもしれません。日本のアイドルにアクションとか演技を期待するとそんなに……という話を人から聞いて、そっか………………と思いました。)
(あと台本の漢字が読めないとか聞いても、私は恐怖を覚えました。普通に勉強できないのか? と引くし、学習面での障害があるのか? とかなり気を遣うので。誤読くらいは笑えますが、漢字が読めないのは笑ってネタにはできませんね、と感じます。令和の時代なので。)
あと主演の方が顔が怖くてよかったと監督が語っていましたが、アクションとかのシーンで顔のアップで印象的なところがなかったので私はよく分かりませんでした。
『ベイビーわるきゅーれ』のラストバトルのアクションで気を抜いたら死ぬという緊張感と研ぎ澄まされた集中力で手に汗握るような眼力とか、『グリーンバレット』で躊躇なく人を撃ち殺すとか、そういう場面がありましたか?
(これを言うとマジ最悪だと思いますが、内輪ノリ優先で客観的な評価とかフィードバックができているか心配になりました。)
何か歌が始まったところで、「私はファンミーティングに来たつもりはないのだが……」と思ったので帰りました。私は映画を見に来たのであって、アイドルを応援しに来たわけではないので。
あと知らない人の歌を聞くのが私にとっては苦痛なので。
(ただめちゃくちゃいい映画だったら、全然俳優さんのファンとかじゃなくてもその場でパンフレット買ったり、それがきっかけでファンになったりします。)
初めてだよ、トークショーとか挨拶つきの上映回でイベントの途中で帰ったの……(この日は予定があって早めに帰りたかったのもありますが。)
アイドル映画(アイドルがメインの、アイドルを売るための映画の意で使っています。)だからって偏見はよくないよね! 見たことないから見てみよー!!! と思ってみたら、「世間でありがちなアイドル映画への偏見が正しいのか? もう日本のアイドル映画は見ません……」になりました。