映画好きなおっさん

毒娘の映画好きなおっさんのレビュー・感想・評価

毒娘(2024年製作の映画)
2.0
”父親の言うことが絶対、他の家族は家父長の決定に従わなければいけない。”
”上司の言うことは例えどんな理不尽なことでも従わなければいけない。”
といった関係性を『昭和的な関係性』とするならば、

”親を毒親と称する。反抗する。場合によっては子から親への家庭内暴力や非行に奔ったりする。”
”気に食わない上司に対してパワハラだ、モラハラだと責め立てる。そして、上司はパワハラ、モラハラとされることを過度に恐れるあまり、萎縮して上司としての本来の役割を果たせなくなっている。”
といった関係性は、上から下への一方的な力の流れが正しいとされてきたところから一歩進んだ、気に入らなかったら下からの反抗も有りとする関係性で、『平成的な関係性』とも言えるだろう。

だから、そういった観点から見ると、
この映画は昭和的な関係性の組織がちーちゃんというモンスターによって平成的な関係性の組織へとアップデートされる様子を描いていると言える。

ただ、時代はもう令和だぜ?
持続不能な『平成的な関係性』なんてもう古いだろう。

では、『令和的な関係性』とは何だろうか?と考えると
最近、巷で話題のホラクラシーではなく、僕はボスマネジメントだと思う。ホラクラシーはまだ早すぎる。

ボスマネジメント:組織における一般的なマネジメントの概念とは逆に、部下が仕事の目的を達成するために上司を動かすという考え方を表す言葉

ホラクラシー(組織):従来のピラミッド型・ヒエラルキー型組織とは異なり、各メンバーが裁量権を持ちながら、上下の関係ではなく横との連携で成り立つ自律的な組織