クリーム

毒娘のクリームのレビュー・感想・評価

毒娘(2024年製作の映画)
3.8
結構、面白かったけどなぁ。「ミスミソウ」も3.3かぁ。そっか、一般受けしないのね(笑)。モラハラ夫で高圧的な男と娘と後妻の一家をある少女が襲う。この少女の存在が謎だらけだが、家族のストーリーが面白く、少女の謎は気になりませんでした。一家が彼女に翻弄されて行くのが、面白かったです。消して、気持ちの良い話ではないので、観る人を選びますが、私は好き。

夫·篤紘と夫の連れ子·萌花と共に越して来た元デザイナーの萩乃。夫のゴリ押しで、萩乃は妊活を始めます。 萌花は学校に通わず、自宅学習中。ある日、近所に住む主婦·川添から娘のダンスの衣装を作って欲しいと頼まれます。萩乃は萌花を誘い2人で仕上げ、ドレスを届けると「何か変な事があったら相談して」と意味深な事を言うのでした。



ネタバレ ↓



篤紘は、モラハラ夫&父です。妻には妊活を強要、食事も手作り、仕事はするな。娘も自宅での勉強を強いられ抑圧されています。萌花の母は、精神的に追い詰められ亡くなった。
ある日、外出中の萩乃に萌花から助けを求める電話が掛かり、ショートケーキ3個とコーラを今すぐ買って来てと言われ、帰宅すると、家は荒らされ、洋服を切り裂かれた萌花に馬乗りになり、ハサミを握りしめるちーちゃんがいた。彼女はケーキを食べ、出て行った。
2回目の出現に萩乃が通報。警察は少女の両親を連れて来て、謝罪させます。
彼等は元住人で、娘のちーちゃんが同級生を失明させた為、引越した。
萌花とちーちゃんは親密になります。
近所の人達を招きBBQ中、ちーちゃんから渡されたハサミで、萌花は夫婦の部屋を荒らした。
川添の娘のダンス動画撮影を観に行った萌花と萩乃。そこにちーちゃんが現れ、甘い液体を娘にかけ、蜂を放ち、娘は顔中蜂に刺された。
川添母子は、萌花に疑惑を抱き、苦情を言いに乗り込んで来ますが、篤弘は萌花はそんな事はしないと言い張る。萩乃と前妻の話等で言い争いになり、萩乃は突き飛ばされました。萩乃は、目が覚め、子供を生まないと決めた。
萌花が居なくなり探しますがおらず、夫婦は自宅に帰ると萌花とちーちゃんが居て、ちーちゃんが篤弘に襲いかかり、萌花も父を背後から刺した。止めを刺したのはちーちゃん。揉み合いになり萩乃もちーちゃんも負傷します。警察を呼ぶと再びちーちゃんが現れ、階段から突き落としますが、その後、彼女は消えた。
萩乃は中絶し、萌花は少年施設へ。
あの家には別の家族が住み始めます。庭で食事をする彼等めがけ、毒を噴射させる、ちーちゃんの姿がありました。

ちーちゃんが主役の様で実は、壊れかけた家族の崩壊劇。毒娘は萌花だと思う。ちーちゃんに毒され、抑圧されていた萌花の恨みが、恐ろしくも可哀想だった。まあ、悪いのは、篤弘なんで、ヤツがヤられる姿は、爽快だった。そして、篤弘に突き飛ばされた時に直ぐに我に帰り、子供を生まないと決めた萩乃も良かった。そう言う選択肢を映画でタブー化しないのは、良いと思う。ラストに大怪我したちーちゃんが再び別の家族を襲うのは、「何?不死身なの?」って思ったけど、その前までが面白かったので、スルーしました。
ちーちゃんが何故、あんな事をするのかは、解らず終い。彼女の情報が少な過ぎるのはちょっと残念だったかな、
※漫画では、ちーちゃんが幼少期に受けた家庭内での虐待やネグレクトが描かれているそうです。
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