仕事帰りに寝過ごしたハディージャが帰路に着くまでの優しいロードムービー。一晩のことを描いているとは思えないほど、時間がゆっくり流れている。ぼやけた光が全体に広がるカメラワークなんかもすごく良い。
夜のブリュッセルを歩きながら、時には助けられ、そして時にはハディーシャも人を助けながら色んな人との出会いがある。ただのロードムービーではないと分かる、映画の始まりと終わり。そうだとしたら、結局この映画では何を映し出したかったんだろう?と考えずにはいられなかったです。
パンフレットを読んでこんな意図があったのかと納得。娘を陰から見守るあのシーンにも頷ける。