鮭

テルマ&ルイーズ 4Kの鮭のネタバレレビュー・内容・結末

テルマ&ルイーズ 4K(1991年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

女友達ふたり、日常から離れた旅の途中、クソ男を撃ち殺したことからバカンスは逃避行に変わる。犯罪を重ね、家庭や生活から離れるほどにふたりは開放されていく。女性ふたりがクソ男を蹴散らし自由になるための力が銃という武力なのが悲しい。泣きじゃくるテルマを前に「ふざけてただけ」と言い訳をするレイプ未遂犯を「こんな泣き方は“ふざけてる”んじゃないのよ」と撃ち殺すルイーズ、しつこくキャットコールを繰り返すおっさんに説教してトラックを爆破、等拍手したくなるシーンもたくさん。
最後は悲劇だけど、「レイプ犯の頭をブッ飛ばしてもこっちが悪人になる」クソな世界から逃げ切り翔び立った美しいラスト。
ハル刑事のように「痛めつけられてきた女」だと理解し救おうとしてくれた人がいたことは救いではあるけど、制作から33年経った今も女性を取り巻く苦しみはほとんど変わっていないことが悲しい。
鮭