しげのかいり

幌馬車のしげのかいりのレビュー・感想・評価

幌馬車(1950年製作の映画)
4.9
ワードボンドが良い味出している。モルモン教徒を纏めているリーダーだけど、宗教なんか信じてない。だけど仲間は大切で、いつも冷静に事をはこんでいく。もしかしたら彼にフォードは自分を投影していたんじゃないだろうか。この映画はなにも起こらないが退屈しない珍しい西部劇である。なぜか。おそらく主人公がジョン・ウェインでないことが要因だろう。彼みたいな大男がいたら、すぐに問題を解決してくれそうだ。頼りない二人組だからこそちょっとした問題でもハラハラドキドキできるし、解決した時の踊りを美しいものとして見ることができる。そして何と言っても砂漠と水だろう。これが非常に美しい。ジョン・フォードの中でもオススメの一つ