時代劇が好きだったことを思い出させてくれる作品。
冒頭の方の、初めて撮影に紛れ込んでしまうところでは、思わず声を出して笑ってしまいました。大笑いというより、ジワジワ来て堪えられずに声がでてしまう笑い。
そして、最後の殺陣はすごかった。静止画じゃないかと思ってしまう長〜い長〜い睨み合いのシーン。
ストーリーにはいろいろツッコミどころはありますが、そこはエンタメ。最後の最後までクスクス笑える作品でした。
そして、私って時代劇を見て育ったなーと思い出した作品です。
小学生の頃は、家に帰ったら祖父と水戸黄門を見ていました。もう少し大きくなったら、江戸を斬る、桃太郎侍、遠山の金さん、大岡越前と本当によく見ていたなと思います。(本当の時代劇ではないですが、ドリフのコントでも時代劇コントが面白かったですよね。)
日本人が日本人らしいのは、もちろん道徳もありますが、日本昔話と時代劇における勧善懲悪の世界観が大きいと思うんですよね。そう考えると、時代劇の衰退は、日本人らしさの喪失とも言えるかもしれません。グローバル化による世界の均質化なのかもしれませんが。
映画を見にきていたお客さんも、時代劇を見ていたであろう世代の方ばかりでした。次の世代に時代劇は必要かどうかは、若い人が決めることだと思いますが、私のような時代劇を見て育った人からすると、子どもこそ見てほしいし、ぜひ残したいと勝手ながら思ってしまうものです。
真田広之さんがSHOGUNでエミー賞を受賞した今だから、余計に考えるものがありました。