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HIDEO KOJIMA:CONNECTING WORLDSのyuumのレビュー・感想・評価

HIDEO KOJIMA:CONNECTING WORLDS(2023年製作の映画)
4.3
ゲームの世界に疎いためXでエル・ファニングらハリウッド俳優やデルトロ監督と絡んでいる(何者?)な唯一無二で謎の日本人中年男性という印象だったのがこのドキュメンタリーを観てようやく氏の全体像を把握できた。創作意欲に絶大な影響を与えたという70年の大阪万博は当時の人々に物凄いインパクトだったんだろうな、、現在進行形で私たちの税金が注ぎ込まれた目を覆いたくなるお粗末な展覧会とは全くの別物で、、と純粋に羨ましくなった。
気になった2点について以下散文。まず小島氏が代表を務めるコジプロ社のMTGは30人ほど出席してるのに恐らく全員男性で海外のゲームプロダクションも同じような男女比なのかな?ということ、そして彼の作品にモーションピクチャーで関わった役者たちが「プロジェクト当初は小島監督が何を考えているか全くわからなかった」と発言していたこと。これは単純に監督が天才だからという理由だけでは無く、通訳をつけた小島氏が英語を使って俳優たちと直接コミュニケーションを取らなかったことも少なからず影響していたように見えた。ただ小島監督が英語を操れたら更に良い作品を創れたかというとそう単純ではなく、ある意味で彼が異邦人だったからこそ、間接的にオリエンタリズムに似た効果が生まれ、結果としてストーリーの面白さは勿論のこと、作品に込められた反核反戦のメッセージに代表されるように、それまでのゲームと一線を画す彼の文化的・思想的な異質さも海外のプレイヤーにヒットしたのだろうなと理解した。伝説の配達人ゲームDeath Strandingプレイしてみたくなったよ🎮
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