D子

ア・フュー・グッドメンのD子のレビュー・感想・評価

ア・フュー・グッドメン(1992年製作の映画)
3.5
トムが父の七光りのバカ坊ちゃんではなく、イケメン気さくな人気者仕事のできるハーバード出身。いわゆるなんでも持ってる奴なのがよかった。デミロバートに煽られてキレながら真実と正義に向き合う姿は、若者ゆえの真っ直ぐさと熱量がありグッとくる。

父にプレッシャーを感じていながらも話のその要素をしつこく書いていなかったところ、デミロバートとチューしなかったのも良い。作品の雰囲気が一貫していた。でも顔がいい。トム、顔がいい。宇宙の宝。

愚直なザ・軍隊マンと彼を慕うアホの子がなかなかいい味を出してた。でもそうそうたる役者に囲まれてその演技の大根ぶりがやや浮いてしまっていたのか、最後の物語のテーマであろう「我々は彼のために戦うべきだった」がちょいしらけって感じた。

検察側のケビンベーコンは、俺はただの役割を全うする、そこに正義や意思を持たない仕事ができる男。ものすごくドライな役なのが敵でも悪者でもなく、いいスパイスだった。ジャックニコルソンがポロって犯罪者になった途端、じゃあ起訴してくるわ~って去るところも好き。

ジャックニコルソンもさすが。瞬きせず落ち着いた声でブチ切れるのが怖い怖い。自分が間違ったことしただなんて少しも思ってないんだもんなあ。アメリカの軍全体の倫理観や権威主義…。今はどうなんだろう。

興行収入すごかったって情報を見てたから期待が大きかったのか、うん面白かった。くらいだった。スターチャンネルつけて偶然やってたらまた見るくらいかも。
D子

D子