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ラストマイルのayellowbirdのレビュー・感想・評価

ラストマイル(2024年製作の映画)
3.8
TVドラマ“ンナチュラル” “MIU404”の監督・塚原あゆ子と脚本家・野木亜紀子が再タッグを組み、両シリーズと同じ世界線で起きた連続爆破事件の行方を描いたサスペンス映画!
流通業界最大のイベントである11月のブラックフライデー前夜、世界規模のショッピングサイトの関東センターから配送された段ボール箱が爆発する事件が発生し、やがて日本中を恐怖に陥れる連続爆破事件へと発展する。関東センター長に着任したばかりの舟渡エレナは、チームマネージャーの梨本孔とともに事態の収拾にあたるが…。

流通業界の闇に迫る作品! お客さまのもとに、“安く“ ”速く” “良い商品” を届けるために凌ぎを削るショッピングサイト。同じ商品なら、“より安い”ものが選ばれ、同じ値段なら、“より速く”届くものが選ばれる。また、“より安く”“より速く”届いたものが “より良い商品”と評価されるため、在庫管理の徹底や配送費の削減など、より厳格なコスト管理が行われる。運営サイドから見れば、“お客さまのため”に、当然の企業努力をしているだけということになるのだが、そのしわ寄せはそこで働く従業員や運送業者にやって来る。そして、限界点を超えると、そのしわ寄せは堰を切ったように、運営サイドに流れ込む…。
そうした問題を解決するのが、労働組合だったり、労基署だったりするはずなのだが、いずれも社会構造の変化に追い付けておらず、力不足。
結局、自分の身は自分で守るしかないという、ありきたりな解決策しかないことに、やるせなさを感じた。
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