刺さらないひとに刺さらない作品だろうな、というのも大変よくわかる。私には刺さりまくった。遅効性の毒みたいに蝕まれている感覚がまだある。
社会そのもの、そのなかでも欠かせないインフラになっている物流に関する強烈なアンチテーゼになっていたと思う。ネット通販などの便利さに恩恵を受けている私たちもその当事者として刺されるの、よく出来ているな…！！
働く人たちが、会社や社会の波に呑まれて苦しくなるのは、本人の心が弱いからなのだろうか。繁忙期が来なければいいのに、どうしたら来なくなるのだろうかと考えてしまうのって本当に馬鹿なことなのだろうか。一個人じゃどうしようもない、社会の問題ってこの世に沢山ある。この映画を見て、全員で社会問題に向き合っていくことの大切さを実感した。
また、作品のなかで苦悩しながらも懸命に働いている登場人物を見ていると、社会で働くすべての人たちをリスペクトしたくなる。ラストマイルを担っている人たち、カッコ良すぎるぜ…。こういう気持ちを皆んなが持てば、少しでも働きやすい社会になっていくのかな。
そして言わずもがな、アンナチュラル 、MIU404ともに違和感なく作品に溶け込んでいて最高。ドラマを2、3週していたのでBGMが鳴った瞬間にとてもテンションが上がった。同じ世界線で見れてとても嬉しい。
総じて、重いテーマをきちんと映像に纏めて、楽しめる作品に仕上げた製作陣がさすがすぎる。この製作チームの作品がまた見たいと思える作品だった！
