mozzer

ジョン・レノン 失われた週末のmozzerのレビュー・感想・評価

3.9
メイパンの主観でジョンとの関係が語られる映画。観る前からヨーコが悪者扱いされるであろうことが予想できたが、やはりそれに近い人物として描かれている。これを観たヨーコサイドの人間はどう思ったのだろうか。今ヨーコがあのような状態(レヴィー小体型認知症)であるため、もう反論なんてしないとは思うけれど、なぜ今なんだろうか。ジュリアンという証人がいることも大きかったのか。
どちらが正しいかなんてわからないし、そういう思いでずっとこれまで言わずにいたメイパンの気持ちも凄くよかわかる。ただ、最後のジュリアンのインタビューに出てきて仲がいいところをアピールして、自分達が正しいアピールをするところだけは、ドキュメンタリーとして度が過ぎるというかあざとさが透けて見えて残念だった。ヨーコの元に戻らなければダブルファンタジーもミルクアンドハニーもできなかったんだから。

映像としては見たことがないものも沢山あって凄く楽しめたし、エルトンジョンとの共演が少しだったけど見れたのは感動した。昔あのライヴのレコード持っててよく聴いたなあ。確か、真夜中、ルーシー、アイソーハーの3曲だったと思うけど(間違ってたらすみません)。
あと、ポールとのセッションやあの頃から交流が再開されたことを思うと、二人の共作が聴ける未来もあったのかもしれない。つくずく残念で仕方がない。
スタンドバイミーのセッションは昔に聴いたことがあったけど、偽物と思ってた(笑)、
やっぱりジョンの曲がかかるのは少なくて、これは仕方ないかな。

しかし、よく考えてみるとあのままメイパンを選んでいたら、もっと長生きできた未来もあったかもしれない。なんか、「yesterday」を思い出した(笑)。

ジョンにとってあの頃はぼろぼろな時期だったという印象があったけれど、良いところもあったんだと再認識させてくれる映画でした。
mozzer

mozzer