こうめ

トラペジウムのこうめのレビュー・感想・評価

トラペジウム(2024年製作の映画)
3.6
この映画、、、斬新すぎた。
主人公って大体正義感に溢れてて〜、すごく人柄が良くて〜等、100%善!の塊というイメージがあるじゃん…?

でもこの映画の主人公…
舌打ちします、友達に暴言吐きます、学校の門蹴ります、人の気持ち考えません、打算的に人を巻き込んでいきます!

くっっっっっそやん!!!!と口に出したくなるような子です。笑

一部の人は酷評しているようですが、実は私割と好きかも。。。笑

人間一度や二度、いやそれ以上。やな態度取ったり、上手くいかず怒ったり、打算的になったりするもんだ。
でも、それを上手く取り繕って生きてるもんだよ。間違いだと分かった時に「ごめんなさい」が出来ない人間もいる。
でも、主人公は始めは形だけだった(ように見える)謝罪も最後には誠意を持って謝っている。なかなか出来ないぞ。
やり方は間違えていたかもしれないけど、夢で終わらないように挑戦し続ける主人公はカッコよく見えたよ。

後、個人的にじわっときたシーンは、「私……やな奴だね…」と母親に問いかけた時に
「嫌なところも素敵なところもあるよ」と答えた母親。
「そんな事ないよ」ではなく、あの言葉がいいよね。

最後の星空個展にトラペジウムと名付けられた4人の少女の写真が映る。
オリオン大星雲というオリオン座にある若い星々があるのだが、その中でも最も明るく光る星が4つあるそう。
そして、その4つの星は線で繋げると「トラペジウム」のようになるそうだ。
そしてその星は意外とどれも距離が離れているそう。

結局アイドル4人組はそれぞれ別の道を進んでいるが、それぞれ「なりたい自分」に進んで輝いている。

最後までみて、まだ主人公がどうのという奴がいるのだろうか?映画の本筋やメッセージはしっかりしていて、とても素敵だった。
こうめ

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