MasaichiYaguchi

ブリックレイヤーのMasaichiYaguchiのレビュー・感想・評価

ブリックレイヤー(2023年製作の映画)
3.3
元FBIという経歴を持つ小説家ポール・リンゼイがノア・ボイド名義で発表した小説を、レニー・ハーリン監督が アーロン・エッカート主演で映画化した本作では、元CIA捜査官でレンガ職人のヴェイルが、CIA時代に磨いたスキルとレンガ職人として培ったパワーを駆使して犯人を追い詰めていく様をパワフルに描く。
ヨーロッパでアメリカの諜報活動への抗議デモが広がる中、ギリシャのテッサロニキで米政府に批判的な女性記者の遺体が発見される。
その背景には、反米を訴えるジャーナリストの殺害をCIAの仕業に見せかけることで、アメリカに対する世の反感をより高めようとする意図が存在していた。
やがて事件の容疑者として、1年半前に死亡したはずのCIA諜報員ヴィクター・ラデックの存在が浮上する。
捜査が手詰まりとなる中、米政府はかつてラデックの同僚だった元CIAエージェントのスティーヴ・ヴェイルに協力を要請する。
レンガ職人として静かに暮らしていたヴェイルはかつての友との因縁に決着をつける為に、捜査に協力することを決意する。
90年代に「クリフハンガー」、「ダイ・ハード2」、「ディープ・ブルー」らのアクション大作を次々と発表したレニー・ハーリン監督らしく、カーチェイス、銃撃戦、肉弾戦等、ド派手にアクションを繰り広げていく。
本作の根底には積年の恨みによる復讐があり、ヴェイルもそのことに無関係ではない為、過去の精算をしなければならない立場にある。
果たして主人公たちは、どう過去を精算していくのか?