デブラ・アイセンシュタットの行手を塞ぎ、扉の閉鎖と着席の要請を執拗に行っていたウィリアム・H・メイシーが暴走の果てに腰掛ける、自分自身のための椅子の素晴らしさ。メイシー暴走のきっかけとなるアイセンシュタットの余計な一言も素晴らしい。今それを言うな、てか二人きりで会うな。

『Oleanna』の扉閉鎖演出と対照的なのは濱口『偶然と想像』の第二話『扉は開けたままで』。