「今までにない戦争映画」と声を大にして豪語できるほど戦争映画に詳しい訳でもないけれど、それにしたって今まで観たこともないような映画であるのは確かでした。とにかく冷徹に、ひたすら冷淡にアメリカを「カメラ」ひいては映画としてで捉える、アメリカ合衆国万歳!!だなんて到底言えなくなる、人によってはそれはそれは怖く感じてしまう映画なのではないかと思いました。
蛍の光のように燃えていく森、当たり前のように転がっている死体、『関心領域』よろしく日常的に聞こえる非日常的な音、などなど注目すべき点は色々ありますが、もうとにかく言いたいのはジェシー・プレモンス扮する赤グラサンの男のシーン。死体の山の傍で銃持った超真っ赤なグラサン男が質問攻めをしてくる、とかそりゃーーー皆怖がるでしょうよ。特に我々アジア人からすれば彼の存在は文字通り恐怖でしかない。内面すらも読めないのだから多分目の前にいたら思いっきりチビる。
あと個人的に大統領のキャラクター性良かったですね。アメリカ合衆国大統領たるものの人間の、最期に残した言葉が「アレ」って。笑