戦争映画だと思って見に行ったので身構えていたら想像していたものとは違って拍子抜け
どのシーンも一枚の絵を見ているようで魅入ってしまう。それが映画の冒頭からずーっと続く。綺麗な朝焼けの下空爆を受けて燃える町、夜明け前の静かなビル群に溶け込むスナイパー、白く輝く記念堂が爆撃で黒煙の中崩壊していくさまも、なぜかとても美しく見える。戦争映画なのに…
高い建物に続々と兵士が配置につくシーンは無駄のない素速い動き、激戦の中でも丁寧な所作を徹底し着々と任務を遂行している様子が人間だけど人間じゃないような怖さ。怖いのに綺麗、怖いけど神秘的。なんでこんなに綺麗なのに戦争なんかやってるんだろうって虚しい気持ちにさせられる
ワシントンを目指す道すがら、アメリカの自然豊かな原風景、心地よい鳥の囀り、太陽に照らされた湖面のきらめきの美しさを見せられたかと思うと、ほんとに突然銃撃戦がはじまる。この緊張感との対比が凄まじくてどちらも"現実"なんだと感じる。こんなに美しい国アメリカが驚くほど自然にアジア人差別が深く根付いてることにもショックだった。
とにかく虚しい気持ちにさせられる