KeitaOmori

シビル・ウォー アメリカ最後の日のKeitaOmoriのレビュー・感想・評価

4.0
アレックス・ガーランド監督によるSFモキュメンタリー。
主演はキルスティン・ダンスト。助演はワグネル・モウラ。
でも、全編モキュメンタリーという感じでも無く、所々普通に映画としてのシーンもあります。
ただ、アメリカ合衆国のタブー、"分断"をテーマにした作品で、そこのリアリティが怖い。
トランプ敗北の際に「アメリカは分断される」と言われたもんで、実際に国会議事堂襲撃事件が実際に起こってしまった訳ですが、そのトランプが再び帰って来る事が決定した今(2024.12.10)、少しリアリティが増した作品だと思います。
人種の壁を超えて分断されるというのは、日本人には非常に分かりづらい所ではあるかなと思います。
私個人的には、人種の壁が越えられるなら、分断なんてしなくない?と思っている次第です。
その為、リアリティのある作品でありながら、リアリティの無い作品でもあると感じています。
「アメリカ軍はどうなったんだろう」とか「兵器等はどうやって生産されているんだろう」とかそういう疑問も湧いてくるんですが、その辺りもリアリティが追求されているのか、気になる所です。
でも、本当にこの作品がきっかけとなって、内戦が起こるんじゃないかと思ってしまう部分もある作品でした。
それぞれ派閥の思想をしっかり描かなかった所が救いなのかもしれません。
また、アメリカが本当に内戦やったら、共産主義に世界は支配される可能性があるので、恐ろしいところです。
更に、主演のキルスティン・ダンストがあんまりフューチャーされていないのが、残念ですね…
テーマにインパクトが有り過ぎるのかもしれませんが。
ただ、作品の雰囲気からどういう結果を生むのかはバレバレっちゃバレバレでしたが…
ずっと緊張感が継続する作品で、観たら疲れますが、良い作品ではあります。
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