虚構論映画の傑作。
少女が想像力で施設の内装を作り変えながら長い廊下を歩いていき、逃げるレイノルズが間取りの垣根を超越して虚構の空間に取り込まれていくシークエンスの多幸感よ。『デイズ・オブ・サンダー』の車椅子競争や『ファンタスティック・フォー(2015)』のトビー・ケベル寝起き殺戮に連なる、熱い廊下描写である。
夕暮れの湿った海辺の遊園地に明かりが灯って人が溢れていく所の艶やかさも泣ける。
イマジナリーフレンドが持ち主に帰る方法が、姿を認識されるとかでもなく、Bluetoothが繋がるみたいに同期する、というのがデジタル世代的な発想よな。