ジョナサン・デミによるライブ映画の最高峰。これほどトータルに仕上がった作品はそうそうない。
何度も何度も観て聴いた作品なのに、トーキングヘッズってこんなに演奏上手かった？と驚いてしまった。映像つきで大きな音で見れば、自然と各パートにフォーカスが合う。ティナを目で追うとベースラインが浮き上がって聴こえるように。ニューミックスの効果もあり、レイヤーの一つ一つが見えるように聴こえる。そしてそれらが複雑にみっちり絡み合って詰まっているのだから、圧巻だった。
IMAXで映画を観たのは数えるほどしかないが、群を抜いて良く思えた。途中何度かは当時を追体験していたと思う。
いつか、おそらくあるだろうLed Zepの4Kリマスターの劇場公開も感動的なのかもしれない。もっともStop Making Senseに比べると映像作品としては何段も落ちてしまうが。だからこそ、今回のこの作品はパフォーマンスもパッケージングも何から何まで完璧だと思うし、この作品が世に残って良かったなと思う。
ただ、字幕は不要だったかな。というか、潔く無くしてしまって、映像と音に集中できた方が良かったと思う。最初数分ほど字幕、というか訳詞を追って、後は意識的に見ないようにしていた。
