ShuheiTakahashi

ストップ・メイキング・センス 4KレストアのShuheiTakahashiのレビュー・感想・評価

4.1
観ている間、色々なことを考えていた。
映画のことだけでなく、そこから様々な方向に思考が飛躍していった。
集中して観ていないとも言えるが、単にそうとも言えない。
頭が広がり、思考が広がり、次第に思考から解放されていった。
贅沢な時間。

マイク・ミルズのカモンカモンを観ていたときにも似たような状態になった。

日常のことや、今抱えている悩みや苦しみ、幸せ。
社会の裏ではなく、社会の中にある、そばにある、違和感や搾取。
スマホの向こう側から聞こえる銃声や悲鳴。
テレビの向こう側に映る笑顔やゴシップ。
手帳に記された残高とか。
様々な方向に思考が広がり、様々な方向から思考を見つめる。

なんだか詩的になってしまう。

デヴィッド・バーンをはじめ、バンドメンバーたちのエネルギー、躍動する姿が凄まじい。

音楽だけでも格好いいが、魅せ方伝え方も大事なんだなと改めて思う。

最初はデヴィッド・バーン一人で歌う。
ラジカセとアコギ一本。
2曲目、3曲目と一人ずつメンバーが増えていく。
十三人の刺客や七人の侍、マグニフィセントセブンなど、ならず者たち、はずれもんたちが、だんだんと集まることに興奮する私は、この構成に興奮した。
全員集まった時のエネルギーがまた凄い。
そしてもも上げや走ったり、変な動きをしたり、それで歌えるのも凄い。
そして自由さも感じる。
制約はない。
限界はない。
ワルになろう。
アホになろう。
どう思われたっていいじゃないか。

センスアレルギーの私も、これは格好良く感じた、痺れた。
ShuheiTakahashi

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