ちょこちょこ

カンダハールのちょこちょこのレビュー・感想・評価

カンダハール(2001年製作の映画)
3.9
みんな必死で生きている。

学校最後の授業では地雷の避け方と家の中で希望を持ち続ける方法。
神学校ではコーランと武器の扱い方。
弾かれた者は1ドルの価値も分からずお金をせびり、死体から盗った指輪を売り付ける。
馬や家財道具一切を脅して奪う盗賊。
地雷で手足を失う人達。
ゴネまくって他人用の義足を奪い、通行人に売りつける。
5分に1人が死んでる。

石油が出る訳でもなく、乾いた土地に農作物も育たず、麻薬を密売することでしか外貨を獲得できない、何十年と内紛の続くアフガニスタンの実情を知れば、登場人物達誰も責める気にはなれない。

実際に空から義足が降ってくるかどうかはわからないけど、本当に彼等の心に寄り添っているのか、国際支援という名目で自分達の価値観や善意を押し付けているのではないかと考えさせられる。

ブルカ越しに見た小さな光がアフガニスタンに住む人達の希望の光であって欲しいと願うと同時に、彼等が穏やかに過ごせる日が来ることを願う。

マフマルバフの作品は観たいものだらけだけど、なんせ手に入らない。なんとかしてー。
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