上海十月

スーパーの女の上海十月のレビュー・感想・評価

スーパーの女(1996年製作の映画)
4.0
「県庁の星」は、テレビドラマの2時間物の枠を少し超えた程度の映画だった。スーパーを題材としている点で、つい思い出すのがこの映画。伊丹監督のハウツーぽい所や付け足しのカーアクションや大人の恋愛が見事に絡まって昇華している。五郎と花子の出会いのシーンは、ビリー・ワイルダーのようだ。流れるような台詞は、聞いていても調子が良いし、画面に収まっている出演者は、台詞がなくてもキャラクターなりの演技をさせている。すべてが伊丹監督の計算に観客が乗せられるのが個人的には、少し気に障るけれども・・・今まだ、伊丹監督が存命だったらどんな映画を撮るのか想いをはせる。政治のタブー、北朝鮮だろうか?いずれにしても娯楽映画として撮り日本映画の巨匠然としない監督になっていたのだろう。今のテレビ局主体の映画製作に対してきっとコメントしたに違いない。「県庁の星」スタッフは、今一度伊丹映画を見ることを勧めます。
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