どんなに大切な友人も恋愛関係にあった人も、嫌な別れ方をしたわけではないのに様々な事情で「今」もう会えない状態になっていることはないだろうか。
「最後に会ったのはいつだっただろう」と思い出す作業をしたときに最後に会った場面から相手がパッと消えたような気がしてしまう。
それから、「この地続きに相手の暮らしが今もあるのだ」と気付かされ、自分が相手を消去してしまっていたのだという感覚になることがある。
そんなことを考えていたときに観たのでこの作品に対して「じゅんくん!すきです!」のテンションになってのめり込んでしまった。
どうしても「好き!」という言葉や「恋」というテーマに目が行きがちだけれど、カラオケや、授業中、上手く鳴らないギター、そういうふとした場面に「あの頃」の尊さを思い出せるいい作品だと思う。
見上愛さんの可愛さと引力がすごい。
映画館で見たらもっと引き込まれただろう。劇場で見られなかったのが悔しい。
田中はアロマンティックなのだろうか。
次は田中の目線から見てみたい。
原作は未読なので買います。