Kz氏

オーメン:ザ・ファーストのKz氏のレビュー・感想・評価

オーメン:ザ・ファースト(2024年製作の映画)
3.8
「悪魔の子」ダミアンの母親の話だから「ローズマリーの赤ちゃん」。物語に驚嘆はないけれど、恐かった。

ジャンプスケアと音効たっぷりだが、お化け屋敷映画ではなく、重厚。クローズアップが多くて、殊に、主人公ネル・タイガー・フリーの表情の芝居が凄い。ルカ・グァダニーノ版「サスペリア」と同じく、1970年代反体制運動の季節を背景にした閉塞空間という舞台立てが効果的。ダミアン自体よりも、手段が目的化して目的を失った集団が一番怖ろしいが、舞台立てがその存在にリアリティを持たせている。

アルカシャ・スティーブンソン監督初長編だそうで、今後も追いかけたい。
Kz氏

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