グレゴリー・マグワイアの小説「ウィキッド」シリーズ第1作を原作とするブロードウェイミュージカルの映画化作品。20年以上のロングラン舞台で、本邦では、2007年初演以来劇団四季の当たり狂言。
カミさん>>続きを読む
ラトビアのギンツ・ジルバロディスが監督・脚本・製作・編集・音楽を担ったワンマン映画。バルト三国のラトビアという国をあまりよく知らないが、民族性などには囚われない普遍的な作品。
擬人化を廃したアニメ映>>続きを読む
格差を描くポン・ジュノ作品で、実験動物のように扱われてクローン再生させられる「エクスペンダブル」の主人公ミッキーは、使い捨て労働者の端的なメタファだ。
しかし、移民宇宙船の支配者マーシャルは、南部的で>>続きを読む
「湯道」(2023年、監督:鈴木雅之)
大昔に見たOVのヤクザ映画にシャブ道を提唱する組長というふざけた話があって、同様の与太話かと思っていたら、脚本の小山薫堂氏が大真面目に提唱している文化だそうな>>続きを読む
アルフォンソ・キュアロンがエグゼクティブプロデューサーを務めているのだけど、あまり喧伝されていないのがもったいない。
予告編のシン・ミンジェがいかにもな異常者顔なので、神父と刑事が協働して犯人を追う>>続きを読む
インドが舞台だが、インド移民血統のデヴ・パテル原案・脚本・監督・主演のアメリカ映画。銃器密売屋の「ジョン・ウィックが好きか」という台詞通り、インド版ジョン・ウィック。デヴ・パテルの風貌佇まいは、どこと>>続きを読む
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インディ(独立自主製作)系ホラーの騎手と評される、アンソニー・パーキンスの子息の作品は、Netflixで「呪われし家に咲く一輪の花」を見た限りだが、ゆっくりでねっとりとした映像には引き込まれる。本作で>>続きを読む
ドラキュラの下僕レンフィールドが、伯爵との共依存から脱却しようと奮闘する話。人間関係の自助グループ参加から自立を志すようになるというのが、メンタルセラピー全盛のアメリカらしい。
親子の共依存が子供を害>>続きを読む
「ブレット・トレイン」や「デッドプール2 」の監督だから、アクションはコミカルにしてド派手で、作品の実態は、今時恥ずかしくなるようなベタなラブコメ。しかし、それは意匠で、肝は、スタントマンへのオマージ>>続きを読む
ミリー・ボビー・ブラウンは、「ストレンジャー・シングス」よりも「エノーラ・ホームズの事件簿」の印象が強く、ずいぶん大人になったなと思ったが、まだ二十歳そこそこ。
「The Electric Stat>>続きを読む
スパイ映画でアクションコメディ、しかしてその実態は、子育てファミリー映画という、アメリカ中流層が好きそうな作品。キャメロン・ディアス×ジェイミー・フォックスの夫婦で、人種的コンプライアンスもクリアして>>続きを読む
プロレスファンでも猪木ファンでもないのだけど、70年代から80年代の新日本プロレスは勿論、60年代日本プロレスBI砲から90年代スポーツ平和党党首まで、いつも視野の中にいた人なので、このドキュメンタリ>>続きを読む
聴覚しかない地球外生物に壊滅させられた世界の3作目。
前2作は、極限状況で出産した赤子とともに3児(次男もいたが1作目で死去)を抱えた若い母親の話。音を立ててはいけないという緊迫感と生存への強烈な意>>続きを読む
アクションがキレまくっているし、「メランコリック」の田中征爾監督がんばっているなあと思うけれど、実写でジョン・ウイックは「平和」な日本では、無理がある。漫画原作通りだから仕方ないが。「ベイビーわるきゅ>>続きを読む
音楽に一番影響を受けるであろう10代の頃に、フォークはまだ存在していたけれども、すでにプロテストから四畳半に引っ越しており、GSを卒業してロックが萌芽していたけれども邦楽よりは洋楽で、商業主義と蔑むに>>続きを読む
Netflix配信。第97回アカデミー短編実写賞ノミネート作品。
児童労働の実態、9歳の少女が15分の休憩のみで14時間働かされる世界に憤り、また、そこに教育の手を差し伸べる人々、NPOサラーム・バ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
1972年ミュンヘンオリンピック「黒い九月」事件の一日を、ABCTVスポーツ中継の副調整室から追体験する。アーカイブ映像に馴染ませた粗い画面で、クルーが見聞きした以上の情報は入らない。テロ報道のまさに>>続きを読む
「ハイパーボリア人」に曳かれてNetflixオリジナルのチリ映画を。
政界引退後の独裁者アウグスト・ピノチェトを、老吸血鬼として描くストレートなメタファ。人々の生き血を飲み続けて生きながらえ、会計士>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
女優アントが盗まれて喪失したフィルムを記憶に従って再現する映画。その映画は、臨床心理学者でもある彼女の患者の幻聴を、クリストバル、ホアキン監督が映像化したもので、幻聴の内容はチリ外交官でヒトラー信奉者>>続きを読む
「ハイパーボリア人」併映8分の短編。
1973年から16年間継続したピノチェト軍事独裁政権下、ピノチェトはその後も1988年国民投票敗北まで政界にとどまり続ける、で、「行方不明」となった未成年者を追>>続きを読む
野村萬斎・安倍晴明、伊藤英明・源博雅のコンビが好きで、滝田洋二郎監督作品は2作とも映画館に足を運んだのだが、映画では二十数年ぶりの陰陽師が山崎賢人で、躊躇してしまった。が、WOWOWで配信されたので見>>続きを読む
「テロ,ライブ」に曳かれて、「見えない目撃者」(2019年)の原作韓国作品を。見る機会がなかったのだが、WOWOWで配信。同じ監督で、2015年に中国でもリメイクされているようだ。
邦画は封切りの5>>続きを読む
おそろしく上映館が少ない。都合が合わずにバラバラになり、カミさんは新宿まで、私は本厚木まで赴く。現職時、毎夏演劇部の合宿をしていた愛川へのバス乗り場なので、何だか懐かしい。
全館リフォームのために無>>続きを読む
現在ロードショー公開中の邦画「ショウタイムセブン」原作の韓国作品。
ビル爆破のスペクタクルもあるものの、終始狭いラジオブースのワンシチューエーションで展開する。爆弾テロ犯からの電話を受けて、急遽カメ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
成仏できない鬼神が人に憑く韓国ホラー。
wikiによると、音読みの「きしん」は、「おにがみ」の妖物ではなく、天地万物の霊魂を意味するそうだから、魂魄この世にとどまりて、の怪異譚。死者が今生と後生の中間>>続きを読む
面白い。2時間超えを感じない。
主人公蓮田兵衛は室町中期に実在した人物で、土豪百姓を糾合した一揆の首魁として名が残るが、出自は不詳、「新撰長禄寛正記」に数行の記述があるだけだそうだ。
応仁の乱前夜の>>続きを読む
アルゼンチン映画。
「LAMB ラム」や「ミッドサマー」のような、非キリスト教文化圏のホラーかと思っていたが、アルゼンチンは国民の約76.5%がカトリック教徒だそうな。その文化の下で描かれた、神が死ん>>続きを読む
韓国三大心霊スポット紹介のYouTube番組を見たのだけど、ヌルボムガーデンは飲食の路面店で外観も映画の洋館とはずいぶん違う。英語原題も庭園の花園の「Spring Garden」だし、宣伝と異なりヌル>>続きを読む
ブームから四半世紀ほどを経て、Jホラーは錆びついて来た感がある。そのリブートを期待できる新作だそうな。
ジャンプスケアも人外のモンスターもゴアも登場しない、淡々とした映画。
モチーフは古典的で隠れ里>>続きを読む
20年近く昔のタイホラー。見たいと思いつつ機会を逃していたが、wowowで配信。祟りの話。
「女優霊」や「リング」や「呪怨」の数年後の作で、Jホラーの影響をかなり受けていると思う。心霊写真もさること>>続きを読む
77歳退職大学教授の日常映画。
静かで丁寧な生活が、次第に、夢と現実の区別が付かなくなり、朦朧の内に秘めた欲望が漏洩する。生者と死者も、過去現在未来の時間さえも入り交じり始める。
アンソニー・ホプキン>>続きを読む
「Twilight of the Warriors: Walled In」が英語原題。
「黄昏」は、ラストシーンで闘い済んだ主人公達が九龍城砦から眺める夕暮の情景のこと。1984年に香港中国返還が決ま>>続きを読む
原題は「The Childe」で物語のままなのだが、名無しの主人公にシフトした邦題は素晴らしい。イケメンで高級スーツをまといベンツを乗り回す、謎の男キム・ソンホをよく表現している。
韓国巨大財閥の相>>続きを読む
吉田大八作品「敵」を見に行くので予習として。
遥か昔の学生時代、筒井康隆新作を心待ちにしていて、単行本は学生には高いし、大学図書館は入れてくれないので、文庫化が一日千秋だったのを覚えている。ゼミの読>>続きを読む
映画館始め。
マンハッタンを舞台としながら、スペイン・フランス合作映画。
アニメというよりはカートゥーンで、文字通りの戯画化。「ライオン・キング:ムファサ」の「超実写化」とは対極的。台詞がなく、登場>>続きを読む
ジャッキー・チェン主演50周年記念作品。
原題「龍馬精神」をネット翻訳にかけても「龍馬の精霊」としか出てこないのだけど、ストーリーからして「スタントマン精神」という意味だと思う。
落ちぶれたスタント>>続きを読む