無影

キングオージャーVSドンブラザーズの無影のネタバレレビュー・内容・結末

3.3

このレビューはネタバレを含みます

ドンブラザーズ大ファンなので、実質最終作の本作も楽しみだったのですが、個人的にドンゼンがあらら…という感じだったので、一抹に留まらない不安もあり…
ということで、いざ観終わってみると、やはり圧倒的に尺が足りない!やっぱりキンドンとキンキョウで1時間やった方が良かったって。3作ともそれぐらいポテンシャルありますし。
また、本作は初めて白倉井上田崎体制から離れてドンブラが描かれましたが、やはり語り口が異なっていました。簡単に言うと、3人体制のドンブラはキャラがお話を進めていたのに対して、本作はお話に合わせてキャラを動かしていました。ドンブラ本編はとにかく濃いキャラたちがそれぞれの思いや考えで自由に動きまくった結果お話が進んでいく小気味良さがありました。一方、本作はハーカバーカでの集結に向けて予定調和的にキャラが動いていて、ドンブラ本編のような面白さは半減していたような気がします。ドンブラメンバーにトラブルが起こっても、あー、はいはい、それでチキューに行くのね、死んでハーカバーカ行くのね、タロウは嘘ついて死ぬよねとか、おおよそ予想できる範疇の展開にしかなりませんでしたし、表面上わちゃわちゃしてても、何か皆んな大人しいなって。そういうキャラに手綱付けてお話に合わせて動かしていく展開のさせ方ってキングオージャー寄りで、辻褄とか世界観を堪能したいオタク向けなんですよね。まぁ、30分弱だけだと、雉野がヒトツ鬼を間接的に殺したり、タロウとソノイが決闘したり、はるかがムラサメ轢いたりとか、予想なんてできないけどこいつだったら納得みたいなドンブラ脳は難しいか…
そして、これはドンゼンのお話決めたお三方にも問題があるのですが、やはりソノイを死なせたのは悪手だったと思います。正直本作が始まる前までドンゼンの出来事はパラレルになっててくれって願ってましたし、地続きならソノイを追いかけてタロウがハーカバーカ行くみたいな展開にしてドン15話の裏返ししてくれとか思ってました。というより、本作発表時にXで「これタロウがソノイを連れ戻すためにハーカバーカに行くのでは」っていう予想が出てて、これを上回るお話は思いつきませんでしたし、本作を観た後でもやはりその筋の方が圧倒的に面白かったと思います。百歩譲ってソノイが死んだのは良いし、タロウがぎぃちゃんを追いかけてハーカバーカに行くのも良いです。ラストのあのソノイの扱いは何!?いや、そこはソノイも最後のバトルにドンブラザーズのメンバーとして加わって、変身して戦おうよ。そこを外して最後の最後に持ってくるなら、正規メンバーが帰ってきたお祝いとして、ドンブラメンバー皆んなでお祝いしようよニザが大喜びで抱き着いたりさ、教授が照れくさそうに一句詠んだりさ、最後にタロウがはるかにまた会えて嬉しいんでしょ~?って言われて違うって否定して死んだりさ。おそらくドンゼン観たドンブラファンは、ソノイの死はそのためにあったんだって期待してたよ?何でタロウだけ?しかも何でタロウはソノイと再会したことよりぎぃちゃんのことを気にしてるの?そもそも他のドンブラメンバーは死の国って聞いたら絶対ソノイを探すでしょ!!!!!(特にソノザ)。あれだけ縁をテーマにしてたのに、皆んなが怖いぐらい薄情だった…虫繋がりでぎぃちゃんを軸にするのは良いさ。けど締めはそっちじゃないでしょ????あんな出方、本編でちょっと因縁があった中ボスレベルじゃない。しかも、ラストのソノイの台詞よ。いやいや、あなたの居場所もそこじゃないよ?タロウたちと一緒に王苦市に戻ろうよ。
と、色々と消化不良のところがあり、正直Vシネのドンブラのお話はリセットしたい。
キングオ部分に関しては、ドンブラ部分に思考を割きすぎてあまり印象にないけど、ヒメノならもっふんは子どもをターゲットにするなんてけち臭いこと言わないような気もするけどな…そこは識者に聞きたい。
あと、皆んなが次々と死んでいく時に、はるかたちは王様おじさんにやられてたのゾクッとした。何だかんだ修業をつんだおじさんはそこら辺のヒトツ鬼より強いからね。あそこは良かった。
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