関係が疎遠となった親子二人が織りなす、ロードムービー。Filmarks試写会にて一足早く鑑賞。
初期設定はやや不鮮明に始まりながら、幼少期の回想シーンを織り交ぜ、丁寧に状況を解きほぐしていく展開は親切設計。
一方、劇場鑑賞でないこともあるが、全体的にやや薄味。何ならBased on a true storyとして、箔をつければ良かったのではと思ったりする。
リアル親子でリアルな情景だった故か、親子の微妙な関係性を、緊張感とともにその変化を丁寧に描く点が見どころ。
道中のサブキャラやストーリーも現実から大きく外れない範囲で、作品にリアリティと感情移入の余地を与える。また起承転結がしっかりあり、尺が短めなこともあって鑑賞のハードルは低い。エンディングソングを含め温かい楽曲も、彩りと優しさを作品に与える。道中二人で歌うシーンはなかなか。
ただソフトタッチが故に、やや短絡的な展開に終始する点は物足りなくもある。
唐突に始まる反省会だったり、そもそもなぜその日にドライブしないといけないか、が語られないなのは勿体無い。
