「風景映画」としてのスタイルをさらに研ぎ澄ませた作品。36の固定ショットから成り立ち、それぞれのショットは映画のコマのように短く、規則正しく配置される。結果として、映像はまるで映像による実験的なポップ・アートのように展開する。 『One Way Boogie Woogie』がユニークなのは、そのユーモアと軽やかさだ。『11×14』の厳格さに比べると、こちらは短いショットの積み重ねによって、奇妙なリズムや小さなジョークが立ち上がってくる。看板の文字、通りすがる人物の仕草、煙のゆらぎ。それらが時に笑いを誘い、時にシュールな印象を残す。このタイトルが示すように、作品全体がまるで「ブギウギのリズム」で奏でられる映像の組曲のよう。