北極海を航海している女性船長と、彼女の妹の生活を映したドキュメンタリー。myFFF2024長編作品。
人生って本当に人それぞれで誰ひとりと同じ経験を持つ者はいないけれど、そこから辿り着いたり導き出したりする答えは普遍的なものもあるから不思議だなあと思う。それが哲学なんだろうな。
遠い国の、きっと一生出会うことのないであろう彼女が自分と近い感覚を持っていて嬉しかった。ところどころ自分の考えを覗かれているような気さえした。
心のやわらかい時期に親と適切な関係を築くことができなかった場合、たとえ大人になってから関係性が修復できたとしても、いつまでも深い深い傷跡を抱えることになってしまう。その歴史を繰り返さないためにとった彼女の選択が前向きで、彼女に秘められた強さを感じた。
“傷を治そうにも人生はキツすぎる”