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ツイスターズのMrOwlのレビュー・感想・評価

ツイスターズ(2024年製作の映画)
3.9
トップガンマーヴェリックで良い演技していた、グレン・パウウェル目当てで鑑賞。
グレン・パウウェルもメインキャラクターであるタイラー・オーウェンズを演じていましたが
主役はどちらかというとケイト・カーターなんですね。演じているデイジー・エドガー=ジョーンズは
どこかで見たな、と思っていたんですが、「ザリガニの鳴くところ」で主演していた俳優さんでした。
ハビ役にはアンソニー・ラモスも出ていて、なかなかに良い配役だと思いました。

メインキャラクターの人物造形もキャラクター/性格が伝わるようになっており
単なるパニック映画よりもワンランク上の映画に仕上がっていると感じました。
農場の広さが分かるカットやとツイスター/トルネードの怖さが伝わる緊迫感のある演出も良く
思ったよりも楽しめる映画、という印象でした。

米国ではハリケーンで甚大な被害が出ることは、ニュース映像と共に報道されるので記憶に残っていますが、調べてみると、ツイスターは、トルネードとほぼ同じ意味で、日本でいう竜巻に相当するものですね。ハリケーンや台風が海洋上で発生するのに対し、ツイスター/トルネードは地上で発生する気象現象であると知りました。
台風やハリケーンに比べると規模も小さく、寿命も短い(発生している時間)ようですが、水平規模は平均で直径数十メートル、大規模なものでは直径数百メートルから千メートル以上に及ぶそうで、中心部では猛烈な風が吹き、その威力によっては鉄筋コンクリートや鉄骨の建物をも崩壊させる力があるようです。更に人間を含む動物や植物、大型の自動車なども空中に巻き上げてしまうことがあるので、十分に危険な災害ですね。

米国では、年間1000個前後の竜巻が発生し、50人程度が亡くなっているそうです。世界の竜巻の8割がアメリカで発生しているとする文献もあるようで、米国は竜巻多発国ですね。

本作でもツイスター/トルネードの勢力を表す指標の話が出てきていましたが、この指標は藤田哲也・シカゴ大学名誉教授が1971年にFujita-Pearson Tornado Scale(通称:F-Scale、藤田スケールとも)を提唱し、竜巻の規模を表す数値として国際的に広く用いられていることによるそうです。日本人としてなんか嬉しいというか、凄いというか。現在では、藤田スケールにおける風速に対応する想定被害と実際の被害とのズレが問題となり、アメリカではこれを改良した改良藤田スケール(EF-Scale)が2007年から使用されているそうです。

なお、本作が1996年の映画『ツイスター』の続編であることは、知りませんでした笑。
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