旅するランナー

π〈パイ〉 デジタルリマスターの旅するランナーのレビュー・感想・評価

3.1
【ダーレン節】

ダーレン・アロノフスキー監督デビュー作。
デビュー作にはその監督の特徴が強く出ていると言われますが、確かにアロノフスキーらしさが詰まっています。
沼にはまりすぎて狂気の世界に入っていく男を、全編モノクロームの斬新な映像表現と、刺激的なテクノBGMで描きます。
数字へのこだわり、囲碁の世界観、脳の変質など、面白い世界観です。
一人の人間が狂気・凶器・侠気へと変質していく展開で、その後の作品につながるダーレン節の原点がここにある。

ドゥニ・ヴィルヌーヴ「静かなる叫び」。
クリストファー・ノーラン「フォロウイング」。
ダーレン・アロノフスキー「π」。
今をときめく監督たちは、初期にモノクロによる芸術性と優れたストーリー性で頭角を現したという共通点があるようです。

そして、スコアは、やっぱり3. 141592653589793238462643383279…になります。
ダーレン ソーラン ソーラン ノーランノーラン ソーラン ハイハイ!