アンソニー

正義の行方のアンソニーのレビュー・感想・評価

正義の行方(2024年製作の映画)
4.1
かなり良くできたドキュメンタリー。
双方の関係者にとって
傷を残し続けた案件だったのだなと思う

飯塚事件は高校の教科書では
冤罪の可能性もある事件の一つとして名前だけは取り上げられていたため、
どのような事件か知らずとも係争中の案件であることは知っていた。

客観的な事実だけみると
警察の強引な操作方法と
頼み綱のDNAに信憑性はないという判断が出たこと、目撃証言の不自然さなど
当時の捜査に大分無理があったことも分かる。

だが、やはりシートの繊維であったり
体液の検出に対しての反駁ができていないこと。
これはこの強引な操作方法のなかででっち上げられた事実の可能性もあるのでなんとも…

車を早急に売ろうとしたことと、
その前の徹底した掃除、、
その理由も
やはり怪しさは募る
警察が信用できずとも立ち会いで調べてくれとなればその無実も堅くなったかもしれないのに

あとはパチンコ屋の目撃情報もないのは気になる。
いくら防犯カメラはないにしろ
どこの台で打っていたなどの証言が噛み合っていればもう少しアリバイとしての確度も高かっただろう

目撃証言は自分を正当化するように人は記憶を変えられるから
ダブルタイヤのワゴン、色、特徴なんて絶対覚えてはなかっただろう

全員が嘘をつき続けないと身の破滅だろうし、真実が明らかになることはないだろうな…