感じの悪い独居婆さんと日暮しフリーター、と、養子を迎えた夫婦、に関しては途中まで、のエピソードは楽しく観たんですけれども。
映画の真ん中に置かれたエピソードの、その主人公を拝金主義者の不細工サラリーマンと設定したのは感情移入がし難く明らかに悪手だと思いますし、そのロマンスの相手を仕事、或いは使命に熱中する余りに身嗜みに関して無頓着としているのもこれなにか偏見の見え隠れしてちょっち気持ち悪いすよね、と。
更に言えば受け手に反感を覚えさせるような登場人物に対し取って付けたような適当極まるエピソードを後出しで付け加える皮算用も、どうかと思いまして。
全体、とにかく感動秘話だのほっこりエピソードに落とし込もうとするその段取りを見せられているだけという気持ちを、禁じ得ませんでしたよ、と。
