Shelby

理由なき反抗のShelbyのレビュー・感想・評価

理由なき反抗(1955年製作の映画)
3.9
序盤から酔っ払って泣きじゃくる姿や家族にうまく反抗できない姿を見て「コイツ、情けねえ。」と思ったのも束の間。
中盤には主人公ジムがカッコよく思えてしまった。特に赤いジャケットがなんとも印象的。

しかしながら、バズが死んだにも関わらずジムもジュディも悲しむ時間少なすぎやしねーかと引っかかった。邪魔者消えたし、好き勝手できるとばかりに一気に距離縮まったのが何だか頂けなかった。映画なので仕方ないか、と半ば無理矢理飲み込んだけどさ。

そしてこの年代のティーン達にとっては、誇りや名誉が何よりも大事なのだと気付かされた。アイデンティティ形成途中の未熟な青年期で自分を罵倒する言葉は何よりも耐え難い。だからあんな命懸けのゲームにも乗ってしまう。幼さ故の身の程知らず感なのか、男性特有の感情なのかはさておき、私には到底理解出来なかった。

誇りのために勝負を受けるべきかどうかを父親に相談する場面。意見を求めているにも関わらず、大人の常識やその場を納めようとするための上辺の言葉しか出てこない。そんな言葉が欲しいんじゃない。もっと核心をついた助言が欲しいのに。
ジムの気持ちが痛いほど理解出来た。そんなことが聞きたいんじゃないってばかりに怒りを抑えきれず家を飛び出すジム。そもそもエプロン姿の親父に言われてもね。まあ、そうなるわな。

若くして亡くなっているジェームズ・ディーンの活躍をもっと見てみたかったと改めて思えた。そして、やはり一度は見ておきたかった名作だったので、見れてよかった。ロサンゼルスに行ったことあるにも関わらず、グリフィス天文台に行けなかったことを今更後悔。次は絶対に行こうと決心。
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