このレビューはネタバレを含みます
めっちゃ泣いた。原作読了済みだからこそ、もう街へ出てはしゃいでるシーンとかでボロ泣きした。
音楽がめちゃくちゃ良かった。作画も声も、原作の感じを忠実に再現しつつ、すごく映画としてもめちゃくちゃ良かった。
「漫画なんて書くもんじゃない」って言った藤野が「じゃあ藤野ちゃんはなんで漫画描いてるの?」と聞かれて、自分の漫画を読んだ時の京本の顔を思い浮かべるの、すごいなと思う。
この二人が、どちらもめちゃくちゃ互いのことが好きで、本当に出会えて良かったねと感じた。
二人が初めて出会ったときの空が曇ってるのは、原作から思ってたけどめちゃくちゃ表現として凄いと改めて思った。最初はその後の雨降ってる中喜んでる描写のためかな〜と思わせておいて、最後まで観たらなるほどとなった。
それでも、京本はあのとき死んだとしても藤野と過ごせたあの時間がめちゃくちゃ幸せだったと思うから、出会えて良かったねと思う。
「私が漫画なんか描いたせいで」と絶望する藤野のところに、いつも背景を描いていた京本の"漫画"が届くの、凄いと思った。
凄いと良かったしか言ってないけど、とにかく良かった。60分と短いのが、すごくこの映画には合っていた。
京本との日々が濃くて楽しくて、穏やかにさらりと過ぎていって、京本の死によって突然終わる、というのがすごく観ているこちらの感覚とリンクしてる。ニュース見て慌てて京本に電話して出なくて、その後母親からかかってくるの、リアルで悲しかった。