クリーム

ルックバックのクリームのレビュー・感想・評価

ルックバック(2024年製作の映画)
3.8
勝手にもっと感動系かと思ってました。冒頭から4コマ漫画がそのまま浮き出て来たり、ネームがフォントで入ったり、楽しい演出も沢山あって、この内容を58分に纏めたのは凄いです。背景もめちゃくちゃ綺麗だし、喜怒哀楽の表現力が素晴らしかった。ただ、やっぱり時間が短いのかな?彼女達に感情移入出来ず、泣けなかったです。ヴェノムの方が泣けた(笑)。

小4の藤野は学年新聞で4コマ漫画を連載していた。ある時、その連載の隣に不登校の同級生·京本の4コマが載った。その画力に驚愕し、藤野は彼女に負けたくない一心で絵の勉強をするが、京本に叶わないと諦めた。京本に卒業証書を届けに行き、初めて彼女と会うと藤野の漫画のファンだったと言われ、サインを求められます。そして、2人は共に漫画を描き始め、順調に結果を残していくのですが…。



ネタバレ↓



京本は、もっと上手くなりたいと美大に行く事を選択します。
高校を卒業し、連載が決まったばかりで、彼女が必要な時に2人は別々の道へ。
藤野は連載を続け『シャークキック』は順調にヒットし、多忙を極めるます。
そんな中、京本が通っている大学で、殺人事件があったとNEWSが流れ、心配で京本に電話するが出ない。そこに京本の訃報が届いた。
犯人は、ネットに公開した絵をパクられたと無差別に殺傷事件を起こした。
藤野は、京本の部屋の前で彼女が部屋から出てるきっかけになった自分の四コマ漫画を見つけ、引きこもりだった彼女を部屋から、連れ出した事に罪悪感を感じた。
四コマ漫画の「出てこないで!!」の部分だけを破り部屋の中へ。パラレルワールドが描かれ京本が藤野に出会わない時間軸を描く。絵の道に進み、山形の美大に入り、結局、犯人に襲われる。しかし、そいつを背後から飛び蹴りを喰らわしたのは漫画家にならなかった藤野だった。
京本の命を助けた藤野は、ここで初めて京本と出会った。
藤野は、京本の部屋を出て行く。自分のサインした上着を見て、振り返らずに。

確かに短い時間の中で、色々詰め込まれてて、しかもパラレルワールドまで織り込んで意外性にチャレンジしてるのは、評価出来るし、面白いとは思う。随所に「ルックバック」背中を意味する言葉を散りばめているのも凄い。でも彼女達に感情移入する程、彼女達が解らず、急に亡くなって、悲しい感情より、えっ!亡くなっちゃったの?だった。時間が足りないのなら、他を削ってもう少し2人の絆を強調してくれたら良かったかなぁ。って、私は思いました。何も解らないド素人の戯言ですが…。
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